暁 〜小説投稿サイト〜
ゴブリンになった・・・・・死ねってこと?
十四日目〜十六日目
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
十四日目

朝起きたら、体が大きくなっていた。小学校低学年の身長から一気に170ちょいまで大きくなっていたのだ。何が原因かは直ぐに判明した。どうやら昨日の脳内アナウンスが、俺が『存在進化』した事を通達したのだと理解する。ゴブリンの上位種に位置づけされるホブゴブリンに進化したようだ。ゴブリンの時とは比べ物にならない程に身体能力が向上している感覚もあるし、俺の生産スキルもパワーアップしており、ゴブリンの時よりも高品質の武器や防具が作成できるようになった。それと他に、ゴブリンの時には持ち合わせていなかった魔術が使えるようになった。

脳内でぼんやりと浮かんだが、どうやら俺は炎熱系統の魔術が使えるようになった。それでも、魔術といってもせいぜいライター代わりに火を起こせる程度の物でしかないので、実戦では然程通用するレベルではなかった。でも、火が扱えるという事は、それだけでも俺にとっては嬉しい事だ。ゴブリンになって生の肉でも十分に美味いと感じた肉であったが、前世では肉を普通に焼いて食ってたので、焼いた肉が食えると思うと嬉しさマックスで「よっしゃー!焼き肉が食える!」と、思わずいつも異常にはしゃいでしまい、ゴブ達から奇怪な表情を向けられて馬鹿をやったと恥ずかしい思いをするのだった。

なお、俺の顔つきはホブゴブリンになってかなり変わった。ゴブリンの時は個体認識が難しく、他のゴブリン達と似たり寄ったりの顔つきだったのに対して、俺の今の顔つきは前世の時の学生時代と同じであった。俺は自分の変化に驚きが隠せない事が沢山あったが、俺以外に変化した奴らもいた。俺がホブゴブリンに『存在進化』したように、ゴブ郎とゴブ吉も同じようにホブゴブリンに進化していた。ただ、ゴブ吉は俺と同じゴブリンの時と同じように肌の色が緑なのに対して、ゴブ郎は肌が黒く変色していたのだ。

『存在進化』の変化に二コブとも俺と同じように戸惑っている様子であり、ここでホブゴブリンについてご意見番のゴブ爺に聞くことになった。ゴブ爺が言うには、ホブゴブリンはゴブリンの時と違って人間に近い容姿となるそうだ。ほお〜通りで俺も含めてゴブ郎もゴブ吉も何処か人間の少年を思わせる容姿だなと思った。そしてゴブ郎の肌が黒い理由は、通常種と亜種の違いであると説明された。亜種は、通常種と比べて能力が高く設定されているらしいが、特殊条件があるため滅多に出る事がないそうだ。俺の魔術に関しても、亜種ほどではないが珍しい素質だそうだ。

ゴブリンは基本的に知恵は種族の中で低い部類に入るので、メイジ適正を備えることはまずないらしい。話はゴブ郎に戻り、ゴブ郎の黒色の肌は、世界最古の大神を象徴される色で、魔術の中でも強力な系統である『終焉』の魔術が使えるとの事。俺は、それを聞いてなんてチートだよと思った。

説明を終えたゴブ爺は『存
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ