暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#32 船上の戦い
[12/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「よし……、なら、水よりもっとキツイのをするよ! さっきまでのお返しに!」
アルは、そう言うと指先で図形を書き上げた。
「皆! ちょっと、大きめの発動させるから、濡れちゃったらゴメン! ……荒れよ! 暴風! 叫べ海よ! 集いて、敵を打ち払え! シーイングオーシャン!」
両手を掲げると、鮮やかな青い光がアルの両手に宿り、打ち放たれた。
ディストのいる位置よりも遥かに高く伸び上がると、曲線を描きながら地平線へと消えて行く。
「一体何がしたいというのですか!? ……ん?」
アルの攻撃が、完全に逸れた、と勘違いしたディスト。
だが……雲1つない空の筈なのに、影が出てきたことに気付いた。だから、後ろを見てみると。
「なああ!! ぎゃわあああ!!」
急接近してきたのは、空を覆うばかりに広がっている大波だ。船の両サイドから波が押し寄せ!それは海面を離れ ロボットを挟み込んだのだ。流石に船を飲み込んでしまったら、自分達が危ないから。
「っぷあ!! って、あぶねーな!! アル! 無茶するなよ」
ガイがアルに向かって言った。
「ごめんごめん! でも、効果は覿面だから!」
アルは、謝りつつも あのロボットを指さした。
大波に挟み込まれたロボットは先程の水、スプラッシュの一撃の量よりも遥かに多い水、海水が滴り落ちていた。
「ガ…ッギギギギ! プスッ… プス………」
動きが更に鈍くなっている様だ。
そして、ショートしたようにバチバチっと接合部等から火花を散らせていた。
「海水…。なるほど、ただの水よりも効果がありそうですね」
「……流石ね」
アルの意図がわかったジェイドとティアがそう言っていた。
「こんおーー!! ぬれちゃったじゃありませんか!!」
大波を直撃したのは、ロボットだけじゃなく、ディストもだったのだが、撃墜出来た訳でもなく、まだ浮いていた。機械で出来ていると思える椅子なのだが……、ある意味あの椅子が一番の強度だと思える。
「ほらほら! そう興奮すると鼻水が出てますよ?」
「でてませんよ!!!」
今度は速攻で言い返すディストだったのだが、アルが何かに気づいて指摘。
「いや……、今度は本当に出てるよ? 濡れたからかな? すっごく垂れてる」
そう言う。遠目でも判る程……大きな雫が出ていたから。非常に汚い。
「っっ!!!こここここここのおおおおおおおお!!」
ディストは完全にきれてしまった様だ。
と言っても、彼の攻撃手段はロボットだけだから、何も出来ない。ただただ、煩くなるだけだ。
「はっはは〜。貴方とは気が合いますねぇ… アル?」
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ