第二十一話 反撃の炎
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ル少年は、家族に良いものを食べさせたいが為に、森の中に足を踏み入れ不思議な体験をした。
森の中をしばらく歩き、そして見たものは、鉄で出来ていて馬で引いても居ないのに前に進む奇妙な馬車と、10を超えるオーク鬼の群れだった。
奇妙な馬車に襲い掛かるオーク鬼たちに、荷台に積んであった見た事も無い装置から、甲高い音を立てて棒のような柱のような細長いモノが飛び出すと、オーク鬼目掛けて殺到し大爆発を起こした。
オーク鬼の群れは文字通り粉砕されて森に静寂が戻った。
呆然としていたラザール少年を尻目に、奇妙な馬車は何処かへと去っていって、その後の行方は知れない。
その後、村へ戻ったラザール少年は大人たちに森での出来事を語ったが、誰にも信じて貰えず逆に嘘つき呼ばわりされてしまった。
あの日の出来事が忘れられないラザール少年は、『信じて貰えないなら自分で作ろう!』と、村で唯一、字が読める村長に懇願して字を教えて貰い、独学で勉強をはじめるようになった。
「その後の事は、敢えて言うまでもないでしょう。奥様に見出されて、マダム・ド・ブランの発展に貢献するようになった」
「なるほど、実に面白い」
「信じるおつもりですか?」
「信じるに足る、実力をお持ちになった。そこで相談があるのですが、ミスタ・ラザール、マクシミリアン殿下の下で働いてみませんか?」」
案の定、勧誘を始めた。
「マクシミリアン殿下の下で……ですか。大変、魅力的ですが拾って貰った奥様に恩がありますので、よく考えてから返事を出したいと思っております……待ってもらってよろしいですか?」
「分かりました」
☆ ☆ ☆
日はすでに暮れて数台の馬車は、夜のアントワッペン市を疾走していた。
「奥様! ミスタ・クーペ! 前の方に大量のかがり火が!」
ラザールの声で一同は緊張状態になった。
「おお〜い! 俺達も連れてってくれ〜!」
敵かと思ったら、マクシミリアンが捕まったと聞いて居ても立っても居られなくなった市民100人程だった。
「あら、どうしようかしら?」
「ド・ブラン夫人、私としては少しでも数が多いほうがいい。彼らを参加させるのに賛成です」
「そう、分かったわ。参加を認めましょう」
「ありがてぇ!」
「俺達の手で、王子様を助けるんだ!」
『おお〜!』
そんな、やり取りをして市民達は馬車に続くように追ってきた。
やがて、従う市民の数が徐々に増えて、1000人を超えるようになった!
「ずいぶんと増えましたね」
「でも、助かったわ、私達だけ
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