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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第223話 エクスキャリバー
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も漸く顔を上げると、ニヤリと笑った。

「へへっ…… オリャ、最初っから信じていたぜ……、あいつが絶対助けに来てくれる。ってよォ……」

――嘘つけ!

 と、クラインに内心では大絶叫。恐らくは全員が同じ思いだっただろうが、今の今までトンキーの事を忘れていたのは同様だろう。
 いつまでも変わらず健気な邪神は、滑るようなグライドでみるみる近づいてくる。墜落前に、全員が乗り移る余裕は十分ありそうだ。


 まずは、リーファが鼻歌交じりに無造作にふわりとジャンプし見事にトンキーの背中に降り立った。

 続いて、『とりゃあッ!』と威勢良くリズが飛び移り、無事着地。

 優麗なロングジャンプを決めるアスナ、レイナ。シンクロしてる……と思っても無理ない程、フォームが揃っていて、更に綺麗な着地だった。

 続けざまにシノン。これまた 軽業(アクロバティック)スキルをあげてるのだろうか、と思える程見事に 空中でくるくる〜と2回転する余裕を見せていた。

 そして、いよいよシリカの出番。

「ぅぅ……」

 今だ落下中な円盤。絶叫マシンからの跳躍と言うものは、元々の恐怖と更に落下してしまうかもしれない、と言う恐怖が合わさって、恐怖が倍増し、相乗効果となってしまうのも無理はない。

「ほら、シリカ」
「りゅ、リュウキさぁん……、ここ、怖いですぅ……」

 リュウキの袖口にきゅっ、としがみついて、少し震えている姿を見たら、誰しもが可愛らしいと思ってしまうだろう。レイナの事を色々と言っていたが、やはり 年齢を考えたら、全くを持って、シリカも人の事言えない。

 向こう側から、リーファやレイナが『シリカちゃん! がんばってー!』と声援を送り、アスナやリズ、シノンもシリカの搭乗を見守っていた。

「じゃあ、シリカをリュウキがエスコートしてくれ。大丈夫だろう?」
「ん? ああ、そうだな」
「ふぇ……??」

 キリトとリュウキの話の意味が判らない、いや 頭の中に入ってこない状態であるシリカだったが、次の瞬間には理解する。

 リュウキが『――失礼』と一言いったと同時に、シリカは身体が浮くのを感じた。『ひゃあっ』と思わず声を上げてしまったが、それが 所謂お姫様だっこ、だと言う事に気づくのには時間がかからなかった様だ。慌てつつ、顔を赤く染めていたのだから。

 そんなシリカを落ち着かせつつ、リュウキは、ピナに『しっかりと捕まっていろ』と言うと、『きゅる♪』と嬉しそうに啼き、抱き抱えられているシリカの頭の上にちょこん、と乗った。
 飛行型ペットであるピナであれば、自力で飛んでついて行く事は出来るのだが、リュウキに乗ってみたい! とでも思ったのだろうか、翅を羽ばたかせる事なく、大人しくしていた。

「じゃあ、お
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