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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第10章 エル・ファシル掃討作戦 中編-A
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「第3中隊突撃!」
私は前方へ機関銃を連射する哀れな帝国軍兵士の背中へトマホークを振り下ろした!
狭い塹壕内で白兵戦が繰り広げられる。
中尉の階級章を付けた帝国軍兵士とつばぜり合いに
なかなかの剛腕で力負けしそうだ
私はそいつの足を払って、その流れで奴の頭部に一撃を加える…

宇宙歴793年 3月 
私たちはエル・ファシル南部大陸ウラジミール山脈で血みどろの戦いを繰り広げていた
潜伏する帝国軍の位置は分かったが、帝国軍指揮官は優秀なようで人口密集地のテロ拠点や郊外の前線拠点が制圧された時点で山岳部にある拠点防御を固め始めた。
そのため、一つの拠点をたたけば必ず2倍の戦力を持つ帝国軍を相手にしなくてはならなかった。
その時も第10山岳師団の部隊とともに山麓部にある帝国軍拠点の制圧にかかっていた。
結局頑固に抵抗する帝国軍の制圧を完了したのは作戦開始から4時間後で、損害も馬鹿にならなかった。
次の作戦は3月19日に企画された掃討作戦であった。

3月19日 0300時 第112航空基地
私たち第3中隊とブルームハルト大尉指揮下の第2中隊、第10山岳師団第77山岳猟兵連隊第1大隊が集合した。
その日の掃討作戦はD?22ポイントにおけるもので、偵察部隊による報告で判明した帝国軍宇宙基地および航空基地制圧作戦であった。
前述の通り帝国軍はワルキューレを1個航空団規模で、駆逐隊・ミサイル艇隊を数個隊かき集めた宇宙戦力を保有しており、上空に展開する同盟軍のスパルタニアンやパラシュート降下部隊へ果敢に攻撃を仕掛けていた。
同盟軍はこれを撃破すべく偵察部隊を派遣していたが、帝国軍のゲリラ攻撃や巧妙な擬装などでなかなか見つからなかった。
そこで業を煮やした同盟軍はシェーンコップ中佐の提案で特殊部隊とローゼンリッター連隊の一部で編成した第12偵察任務大隊を編成した。
この部隊には第1特殊作戦コマンドの中でも特に偵察任務に優れたチームCが参加し、ローゼンリッターからは各中隊の偵察小隊が引き抜かれた。
当時、この大隊の狙撃小隊指揮官を務めていたエミール・レイ曹長の回想録(「戦場の狙撃手」著:エミール・レイ退役中佐)の一
部を紹介する。
(以下引用)
「・・・
奴らは巧妙な狙撃手だった。
同盟軍のグリーン・デビルス(第1山岳師団)に少しも引けを取らなかった。
どこからでも撃ってきた
あれは作戦開始3日目のことだった
俺たちはデアデッケン大尉に率いられてスパルタニアンの航空写真に基づいて敵の航空基地発見任務を行っていた。
その時の編成は狙撃手訓練課程を修了したばっかりの新品狙撃手たちで編成されていた。
いつも一緒の隊員たちは心配してくれたが、なんとかなるだろうと思っていた。
その日行った地区はD−22地区
D−22地区は
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