アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二十一話 はじまりの街の死神
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頭を下げた。
◆
「ぬおおおおお」
右手の剣でずばーーーーーーっとモンスターを切り裂き、
「りゃあああああ」
左手の剣でどかーーーーーんと吹き飛ばす。
その光景を見ているユリエールは驚いて目と口を丸くしていたが、アスナはやれやれといった心境で、ルナは苦笑いをし、ソレイユは眠いと言いたげに大きな欠伸をしていた。しまいには、ユイの声援が響き渡り、何とも緊迫感がないに等しい。ちなみに、ルナとアスナはしっかりと武器を装備しているが、ソレイユは手ぶらだった。
あれから、ユリエールによってシンカーの閉じ込められているダンジョンに案内してもらったのだが、そのダンジョンが意外な場所にあった。はじまりの街の中心部の地下にそのダンジョンはあった。ユリエールの話しでは、上層に行くにつれて解放されるタイプのダンジョンであるらしい。ベータテスターであるキリトははじまりの街にダンジョンがあったことにショックを受けていたが、続く話を聞いて真面目な表情になっていく。キバオウの派閥がそのダンジョンを独占しようとしたが、思いのほか苦戦したとのこと。どうやら、六十層クラスの強さらしい。そして、先遣隊の一人がダンジョンの奥で巨大なボス級モンスターを見かけたということ。それを聞いたうえで、ソレイユたちはシンカーを救出するためにダンジョンに潜った。
「なぁ、帰っていい?」
キリトのバーサーカー状態を欠伸をしながら見ていたソレイユの発言にアスナとルナは苦笑いをやめることなくソレイユを窘める。
「そんなこと言わずに、ね。もう少しだけいよ?」
「そ、そうだよ。だいたい、ユリエールさんに手を貸すって言ったのはソレイユ君なんだから最後までいなくちゃだめだよ」
「はいはい・・・。わかってますよ・・・」
ため息交じりに言うソレイユだが、実際に戦っているのはキリトのみであるため、ソレイユ、ルナ、アスナ、ユリエール、ユイの五人は暇でしょうがないのだ。そんなやり取りをしているとき、周りの敵を蹴散らしたキリトがソレイユたちのほうによって来るなり、ウインドウを操作して、赤黒い肉塊を取り出した。それを見たアスナとルナは顔をひきつらせた。
「な・・・ナニソレ?」
「カエルの肉!ゲテモノほど旨いっていうからな。あとで料理してくれよ」
「絶、対、嫌!!」
そのやり取りを見ていたソレイユたち四人は声を出して笑っていた。
そうして、水中系生物型モンスターやおばけ系モンスターや骸骨剣士などを倒しながら進んで行くと、暖かな光の漏れる通路が目に入った。
「奥にプレイヤーが一人いる。グリーンだ」
「シンカー!」
キリトの言葉に我慢できないというふうに一声叫んだユリエールは安全地帯に向けて走り始めた。ソレイユたちも
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