第四十七話 柴山少佐!漫画は藤子不二雄先生!!その八
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「全世界がそうしたがだ」
「フランス人もかよ」
「あの禿共がか」
フランス人の薄毛の割合が多いことを言うのだった。
「さっさと植毛してろ」
「俺達を糾弾するよりもな」
「そんな余計なことばかり考えてるから禿げるんだよ」
「パリが夜も明るい理由がわかったぜ」
「パリの世界一の夜景は男が作ってるってな」
「名台詞で締めておいてやるぜ」
「君達の今の言葉も我が国で放送されている」
警部は二人に怒りに満ちた顔で告げた。
「人の身体的特徴を言うとはな」
「俺達禿げてないからいいんだよ」
「禿に禿って言って何が悪いんだよ」
まだ言う二人だった。
「そこまで言うなら鬘でもしてろ」
「剃ったら同じだろ」
「俺達変身前はちゃんとあるからな」
「それもふさふさだぜ」
こう言う、しかし。
その二人にだ、観衆の薄毛の人達が石を投げだした。
「五月蝿い!」
「禿で悪いか!」
「好きで禿になるか!」
「禿を馬鹿にするな!」
こう言って石を投げるのだった。
「死ね!」
「禿げろ!」
「御前等もそうなれ!」
「禿に禿って言う奴は許さねえ!」
「今回こそ負けろ!」
「へっ、金あるからそれで植毛するぜ」
「薄くなった時はな」
ここでも悪びれない二人だった、石を無数にぶつけられつつも悪態を繰り返すのはある意味凄いことである。
「金の力で薄毛もどうにかなるんだよ」
「鬘だってあるしな」
「剃ったその上に鬘被るとお洒落だろ」
「ロココ期の貴族達みたいにな」
「そもそも禿げる方がずっとましだろ」
「糖尿病とか痛風になるよりはな」
このことは実際にそうであろう。
「糖尿なんて美味いものとか食えなくなるんだぞ」
「痛風は死ぬ程痛いっていうぞ」
「それに比べたらそれこそだろ」
「禿げる方がましだろ」
「禿げても美味いもの食えるぞ」
「痛くもないぞ」
覚悟を決めるまで、開き直るまでが大変だというがだ。
「来る人は二十位から来るしな」
「そっから一気にって人いるからな」
「けれど禿げても美味いものは食える」
「だから別にいいだろ」
「癌なったらそれどころじゃないぞ」
「抗癌剤で抜けるしな」
どちらにしろそうなってしまうのだ、癌になると。
「それよりましだろ」
「癌になるよりは禿げる方がずっとましなんだよ」
「わかったな、そのことが」
「わかったらさっさと黙って勝負観てろ」
「わかった、君達の敗北の姿を観よう」
警部は二人に告げた。
「心よくまでな」
「おう、俺達の輝かしい勝利をフランスに伝えな」
「悔し涙を流してな」
「パリまでの帰り道は楽しくなるぜ」
「いつも俺達の勝利の姿を思い浮かべながらだからな」
こう言って煽る二人だった、その彼等にだ。
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