おかえりフロッシュ
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
誰の元にいきたいか本人に聞こうとなってその場は収まったのだが、肝心のフロッシュがどこかに消えてしまっていた。
「おいおい!!俺たちもフロッシュを見失ったぞ!!」
「匂いだ!!匂いで追え!!ローグ!!」
「任せろ!!」
フロッシュと付き合いの長いローグの鼻を便りに居場所を突き止めようとする俺たち。その甲斐あってか、フロッシュはすぐに見つかった。おかしな奴等に絡まれていたが。
敵は自称カエル専門トレーナーなる連中らしい。色々と突っ込みたいのは山々だが、今はそれどころではない。捕まりそうになっているフロッシュを助けようとした。だが、なぜか奴等は近くにいたルーシィを網で捉えていた。
「よぉ、フロッシュじゃねぇか」
なんという偶然なのだろうか、その場に居合わせたのは同じ滅竜魔導士のナツとハッピー。その場に居合わせた彼らが、カエル専門トレーナーを撃破。同時に街の一部も大破。
「ここまでやるか?」
「さすがナツさん!!いつも全力でカッコいい!!」
「そ・・・そうか?」
ただ力をセーブする能力がないだけではないのだろうか。だったらレオンやジュラみたいに相手の力量に合わせて戦ってくれる奴等の方がカッコいいと俺は思う。
その後もフロッシュは様々な冒険?をした。グレイとジュビアに遭遇し、事情を話すことに成功したフロッシュは、彼らの提案でギルドまで送ってもらえることになりそうだったのだが、セイバーの一員としてギルドに一人で帰れるようになりたいと考えたらしくそれを断った。グレイもジュビアもせっかくの好意を断ったことに嫌な顔ひとつしないでくれたので、内心安心したのは俺だけじゃないはず。
その次にあったのはエルザ。彼女には道を尋ねたらしく、エルザも上手に教えてくれたようで理解するのも早かった。
「ところで、何を買ったんだ?」
「お揃いなの。着てみる?」
そういってフロッシュが取り出したのは自分が着ている着ぐるみの人用のサイズ。それをなんと、ローグに着せようとしているらしい。
「フロッシュー!!」
「お前・・・あれ着るのか?」
「キャラ崩壊だな」
自分のために友が買ってくれたもの。嬉しくて号泣する気持ちもわからなくはないが、こいつがあれを着ると思うと色々と大丈夫なのかと心配になる。
エルザに誉めてもらい満足したフロッシュは、彼女から教えてもらった道をゆっくりと進んでいく。
街の中の噴水の脇を通り抜け、山を越え、ボコボコとした道を進んでいく一匹の猫。いつもは頼りなく、二匹の友にベッタリのそいつが一人で目標を持って進んでいるのを見ると、どこか感慨深いものがある。
山を越えてついた街。その時にはすでに日も落ち、彼の疲労もピークに達していた。目を閉じ、眠りながらも歩を進めるフロッシ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ