おかえりフロッシュ
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
シュ!!」
「よかった!!」
無事にフロッシュを見つけることができ、ホッと一安心。すぐさま彼の元に駆け寄ろうと俺とスティングが動く。だが、肝心な男が動かない。いの一番にフロッシュの元に向かいそうな奴が、全く動こうとしないのである。
「おい!!」
「何やってんだローグ・・・」
振り向いた俺とスティングは、後ろの二人を見て固まってしまった。なぜなら、ローグがユキノの大きな胸を鷲掴みにしていたからだ。
「何してんだよ!!」
「こんなときにてめぇは!!」
すぐさま変態にブレスをぶちこんでやると、ローグは地面に頭から食い込んだ状態になる。本日何度目かすら覚えていないが、全て自業自得だからしょうがないと思ってくれ。
「待ってくれ・・・あれをよく見ろ・・・」
ユキノに簡潔に謝罪したローグは、フラフラとした様子でフロッシュが見ているものを指さす。それは、この街の地図が書いてある看板だった。
どうやらフロッシュは一人でギルドに帰ろうとしているようだ。それを感じたローグは、心を鬼にして見守ることにしたらしい。
はっきりいうが、俺たちはあいつが一人でギルドに帰れるとは到底思えない。だが、ローグかできると言って聞かないので、しばらく様子を見てみることにした。
「お?歩き出した」
ゆっくりとどこかに歩き始めたフロッシュ。その方向はうちのギルドがある方角。合ってる。合ってるぞフロッシュ。
・・・と思ったのも束の間、目の前にカエルが飛んでいるのを見かけた奴は、それを追いかけ始めてしまった。そして、そこからは本当に色々と大変だった。
暴走した馬車がフロッシュに突っ込みそうになり、それを見たローグが影になり馬車に乗り込んで止めようとしたが例によって乗り物酔いで意識を失った。だが、結果的にはそれが幸を奏してフロッシュを救う結果になった。ローグはまたしてもボロボロになったが。
それからしばらく様子を観察していると、今度は人魚の踵のカグラ、ミリアーナ、ソフィアにあった。
「お前、私のところに来るか?」
「何!?」
するとどうしたことか、カグラがフロッシュを抱えてそんなことを言い出した。なんでも彼女は妹がほしいらしい。そもそもフロッシュの性別がどっちなのかいまいちわからないが、一つ言えるのは・・・
「ソフィアでいいだろ、妹は」
年齢的なものと生物学的なものでフロッシュよりもソフィアの方が妹としてはあっていると思う。一人でなんともしょうもないことを考えていると、なぜかものすごいプレッシャーを放つ三人の女性。
理由は単純、全員がフロッシュをほしいと考えたからだった。
カグラは妹として、ミリアーナは猫として、そしてソフィアは抱き枕として。戦いをおっ始めるかと思われた人魚たち。だが、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ