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逆さの砂時計
Side Story
少女怪盗と仮面の神父 4
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減を求められ、シャムロックは容赦無い鈍痛を訴える自らの頭を抱えた。
 が。
 「……へいき。わたしはへいき。だいじょうぶ。だって、うごけるもの。てもあしも、あたまもゆびさきも。ぜんぶぜんぶうごくもの。だったら、うごけ。うごかせ。わたしはいきてる。なんのしょうがいももってないなら、うごけるかぎりうごきつづけるの。うごけなくなるまで、なにもあきらめたりしない。そうよ……私はハウィス達の為なら何だってするって決めたんだから。この程度で投げ出してたまるもんか!」
 (そうでしょう? ミートリッテ)
 直立不動のまま焦点が定まらない視線を空へ放り、両手をだらりと垂らして風を遣り過ごす。
 ふと、小さな白い鳥がぼやけた視界の端を掠めて飛んで行った。
 何処へ向かうのだろう? その先で美味しいご飯が食べられると良いね……と微笑み。
 ミートリッテは、砂に残る自分の足跡を遡った。


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