第2章:埋もれし過去の産物
第35話「狂気に堕ちし緋き雪」
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体に凄まじい痛みが走り、つい動きが鈍る。
これは...!U-D、緋雪と続いた戦いの代償か...!
「あは♪もう終わり?じゃあ、死んじゃえ。」
「くっ....ぁあああっ!!!?」
盾を重ねるように創造し、さらに防御魔法を張って腕をクロスさせてガードする。
しかし、それらは度重なる激戦で疲労したせいか脆く、全て砕かれ、緋雪の拳によって腕のガードの上から吹き飛ばされた。
「ぐっ、がっ....っ!」
下は海で、それに叩き付けられる。
すぐさま飛行魔法で海面から上がり、飛び上がるが...。
「....あはっ♪」
「っ!?ぁああああああああ!!?」
―――ッギィイイイン!!!
そこへ背後から分身の緋雪が、シャルのレーヴァテインを振りかぶってくる。
それを避ける事もできず、僕はリヒトで直撃を避けるように盾にするしかなかった。
もちろん、そんな事をすれば吹き飛ばされるのは目に見えていて...。
「.......――――。」
「っ..!?が..あっ!!?」
本物の緋雪が、両手を組んでそれを振り下ろしてくる。
それは僕の腹に直撃し、海へと叩き落された。
緋雪に叩き落され、力尽きた僕は薄れゆく意識の中ただただ考えていた。
「(...どういうことなんだよ....緋雪....。)」
拳を振り下ろす際、緋雪は確かに呟いていた。
―――.......ごめんね。
...と。
「(....ちく...しょう......。)」
しかし、力尽きた僕には何も考える事ができず、そのまま意識が暗転した。
=司side=
「....嘘.....!?」
志導君が、やられてしまった。
「そんな....!」
私は志導君の言うとおりに逃げて、随分と離れた所まで来ていた。
...その時だ。志導君の転移反応と、それを落とした緋雪ちゃんの魔力を感じたのは。
「あ....ああ....!」
私が見捨ててしまったから...!私が犠牲になっていれば...!
そんな後悔が渦巻く。
「―――あは♪見つけた♪」
...そんな私を追い打ちするかのように、緋雪ちゃんが現れた。
志導君が言うに、彼女は緋雪ちゃんであってそうではないらしい。
...でも、今はそんなの関係なかった。
「っ、ぁあああああああ!!!」
感情の赴くままに、魔力を込めてシュラインを振った。
「....弱いよ。」
―――ギィイイイン!!
「っ、ぁ....
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