第2章:埋もれし過去の産物
第35話「狂気に堕ちし緋き雪」
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インドではないと感じ取る。
...そう、まるで見たことがあるかのように。
「(..というかそれどころじゃない!これはまずすぎる....!!)」
ただでさえ力が使いこなせてない一人でもきつすぎるというのに、それが四人になるだなんて....!
...例え、力が四分の一になっていたとしてもやばい...!いや、むしろ力が制御できる分、余計に危険だ...!
「(司さんは....もうだいぶ遠くに行った!これなら...!)」
「「「「さぁ!遊んであげる!!」」」」
「っ.....!」
全員が全員、魔力の剣を生成して斬りかかってくる。
おそらく本物であろう一人だけ、シャルを使ったレーヴァテインだが、どれもこれも掠るだけでも危険だ...!
「っ...ぁあっ!!」
連続で降りかかってくる斬撃を、創造もフル活用して全力で凌ぐ。
まだだ...一瞬の隙を....!
「....ここだっ!!」
〈“sprengen”〉
魔力を瞬間的に開放し、四人の緋雪を吹き飛ばす。
「今っ!リヒト!転移魔法だ!」
〈分かりました!〉
吹き飛ばした事によって、隙ができる。
その間に転移魔法を組み立て、その場から脱する。
「(咄嗟だから短距離しか飛べないが...これで猶予はできる!)」
「....逃がさないよ?」
「残念、逃げるさ。」
転移魔法に気付いた緋雪が飛んでくるが、ギリギリの所で転移する。
「っ....またすぐに飛ばないと...。」
転移し、すぐまた転移魔法を使おうとする。
「―――“逃がさない”って言ったでしょ?」
「っ....!!?なっ...!?」
―――ガギィイイイン!!
後ろから聞こえた声に、咄嗟に振り向いてリヒトで盾にする。
そこに拳が当たり、大きく僕は吹き飛ばされた。
「(シャルを持っていた緋雪は分身...こいつが本物だったのか...!?)」
無意識に掛けた解析魔法で目の前にいる緋雪が本物だと分かる。
「ふふふ...あはははははは!ねぇ!どんな気持ち!?必死で逃げたのに簡単に追いつかれた気持ちはどんなの!?ねぇ!ねぇ!!ねぇ!!!」
「ぐっ....!」
再び四人の緋雪に包囲される。
...転移魔法の先を予測されていたか....。
「(万事休す...か...?)」
「「「「あはははははははは!!」」」」
狂気に満ちた笑い声と共に、四人の緋雪が襲い掛かってくる。
「くっ....!がっ....!?」
〈マスター!?いけません!体が....!〉
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