暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第2章:埋もれし過去の産物
第35話「狂気に堕ちし緋き雪」
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  すぐさま体勢を立て直し、追撃を喰らわないようにする。

「(どうなってる!?どうして緋雪は乗っ取られた!?闇の欠片にそんな力が!?それとも緋雪にそんな力があったのか!?)」

  今度は攻撃を受け流さずに積極的に避ける。
  避ける度に攻撃の余波が魔力の足場を木端微塵に砕く。

「(...違う。なにか決定的なモノを見落としている...!)」

  避ける。避ける避ける避ける。
  その合間に、緋雪に対して解析魔法を掛ける。

   ―――人物名、志導緋雪/シュネー・グラナートロート
   ―――所持品、シャルラッハロート
   ―――状態、覚醒・悲哀/狂気

「(....“シュネー・グラナートロート”....?)」

  見覚えのない名前だ。
  だが、そのはずなのに、懐かしいような、居た堪れないような感覚になる。

〈シャルラッハロート!貴女はまた....!〉

〈私はお嬢様が最優先。お嬢様が言うのなら、貴女にだって容赦はしない。〉

  ...どうやら、シャルも敵に回っているようだ。

「あは、あはははは!緋雪()になってから随分と“お兄ちゃん”にはお世話になったね!だから、殺すのは最後にしてあげる!あは、あははははははは!」

「くっ....!」

  叫びつつ振るわれるシャルを躱す。
  “最後にしてあげる”と言う割には完全に殺す気じゃないか...!

「(だけど、U-Dと違って逃げられない訳じゃない!ここは態勢を立て直して...!)」

  剣をいくつか創造して射出し、操作する事で動きをほんの少しだけ阻害する。
  ...すぐ壊されたけど。

  ...だけど、それだけで十分。

「っ......!」

  緋雪から逃げ出す。
  別に、臆病風に吹かれた訳じゃない。このまま戦っても負けるだろうから撤退するだけだ。

「(...ま、ただ逃げるだけじゃ追いつかれるけどね。)」

  追いかけてくる緋雪に対して、武器を創造して射出する。
  ダメージは一切与えられないけど、これなら少しだけ遅くできる。

「(よし、このままなら.....っ!?)」

  逃げ切れる。そう思った矢先に、視界に司さんが入る。
  しまった...!司さんが追い付いてしまった...!

「...あはっ♪」

「っ....!」

「司さん!!」

  司さんに緋雪は気づき、そちらへと襲い掛かる。
  司さんは構えるけど、さっきまで相手にしていた闇の欠片とは格が違うんだ...!

「....ッギ.....!!」

「く...ぅう......!?」

「し、志導君!?」

  リングバインド、チェーンバインド、“創造”による鎖。
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