第2章:埋もれし過去の産物
第35話「狂気に堕ちし緋き雪」
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ていた。
目撃した人間は全員殺したのだから、唯一生きている私がそう疑われる...いや、決めつけられるのは分かっていた。
...それでも辛かった。
「....壊れちゃえ。」
だから殺した。壊した。見たくも聞きたくもなかったから。
「ふふ....あはは....あはははは...!」
屍を積み重ね、血まみれになった私はその上で嗤う。
...もう、それしか私の心を壊れないようにする方法がなかったから。
「...あはは....あれ...?」
誰かが、屍の山の前に来た。
金髪の女性に、碧銀髪の男性。
「....あぁ、そっか....。」
―――私、ここで死んだんだったね。
「....アハ♪」
「っ....!!」
―――ギィイン!!
「ガッ....!?」
シャルを振う。久しぶりにシュネーとして振るったなぁ...。
「...嘘....だろ....!?」
「あは、あはは、あはははははははははははははは!!」
あの時は殺された。復讐は終わってなかったのに。
...だから、今度は成し遂げる!殺し尽くしてやる!
「さぁ、さぁ!さぁ!!さぁ!!!....狂気の宴を始めましょう?」
私はシュネー・グラナートロート。ベルカ戦乱にて名を馳せた狂王。
時を越え、今ここに復讐を果たすために君臨する!
「さぁ、恐怖に叫べ!愚かな人間さん!!ふふ、あはははははははは!!」
嗚呼...楽しみ....!
―――.....お兄...ちゃん......。
=優輝side=
―――ギィイイイン!!
「ぐぅうっ....!」
振るわれたシャルを、リヒトで滑らすように受け流す。
だが、それだけでも相当な力が僕にのしかかる。
「(なんて力....!さっきより増している...!?)」
さっきまでの闇の欠片の時よりも段違いで力が強い。
U-Dを軽く超えてるぞこの力は...!
「緋雪!聞こえているか!?緋雪!!」
「あははははは!聞こえているよ!私は緋雪だもん!緋雪だし、シュネーでもある!だから、聞こえてるよ“お兄ちゃん”!」
「くっ...!ガッ....!?」
そう言いながら振るわれたシャルを受け流し損ねてしまう。
本来なら少し体勢を崩す程度のそのミスは、僕を吹き飛ばす程の威力があった。
「(まともに喰らったら死ぬ....!)
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ