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神様になって世界を裏から操ります、黒幕は精霊です〜箱庭の絶対者〜その2
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さ」
「姫様……立派にご成長なさって、うぅ」
「泣くなよセバスチャン」


 赤茶けた大地はかつての姿を変え、緑あふれる草原となった。
 開墾も順調に進み、広大な農地が広がる。
 この地へ来て早5年。最初は、冬越えだけで精一杯だった――いや、ノームが現れなければ、全滅していたかもしれない。
 俺は土の精霊ノームと契約して、最初の精霊使いとなった。
 精霊魔法はとても便利で、大地に栄養を与える魔法、農地を耕す魔法、植物を成長させる魔法など生活に密接していた。
 勇者時代にお世話になった魔法は使えなくなったが、それを引いても精霊魔法には大助かりだ。


「しかしタロウ様お一人に頼ってしまい申し訳が立たず」
「気にするな、といいたいところだけれど、俺一人じゃだめだよな。で、ノーム的にはどうよ?」
『そろそろ新たな精霊使いがうまれるとおもうぞ。開拓民たちは、実に善良な人々じゃな。これなら、一気に増えるじゃろ』
「そういってくれると助かるよ。彼らは、腐った帝国に嫌気がさして、こんな辺境までついてくれた仲間だ。悪人であるはずがないじゃないか」
「タロウ様、ノーム様はなんと?」
「ああ、俺にしか精霊が見えないんだっけ。ノームは、みんなが善良だからこれから精霊使いは増えていくだろうって言ってる」


 おお。なんと恐れ多いと再び感涙するセバスチャンをみて、苦笑してしまう。
 彼はもともとエリー付きの侍従長だった。
 素人の俺が解放戦争なんて大それた真似ができたのは、彼がブレーンとして影に日向に活躍してくれたからだ。
 もういい歳だというのに、まだまだ現役です、と言い放って俺たちの世話をあれこれとしてくれる。
 本当に頭が上がらない存在だ。


「た、タロウ様、大変です!」
「みんな慌ててどうした? まさか、また魔物が攻めてきたのか!」
「違います違います。ほら、この手を見てください」
「契約の指輪!? そういえば、精霊がたくさん増えている……?」


 この後は、大騒乱のあとみんなで宴会を開いて大騒ぎした。
 土の精霊ノームと契約したものが、三名。それに加えて、サラマンダーと契約したものが出た。 
 ここで精霊の容姿に触れると、ノームはいかにも頑固なおじさんの恰好をしていて、サラマンダーは筋骨隆々の青年の姿をしている。
 男ばかりで残念、と思っていたら、ウンディーネとシルフとアウラは、女性らしい。ノームに聞いた。
 これで開拓村の食料生産はぐんと上昇した。
 味を犠牲にして促成栽培していたが、余裕がでたことで、うまい飯を食えるようになった。
 

 ところで、この東方フロンティアに広がる樹海――俺たちは死の森と呼んでいる――は、強力な魔物ばかり生息している。
 正直開
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