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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百二七幕 「少女が見た流れ星」
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自身が……アニマス16がそれを望んでいるの?)
松乃とアニマス16の境が曖昧になってゆく。締め付けられるような胸の痛みは消えてくれない。この正体不明の感情を、どうやって処理すればいい――そう考えていた刹那。
「………ん?あれ?あの流れ星、こっちに堕ちてきてね?」
「はい??何言ってんの鈔ちゃん、流れ星っていうのは普通大気圏に突入した時点で燃え尽きるし、突破した隕石なら肉眼で確認できな……」
「いや、でもあれ……」
鈔果がホラホラと指さした先をよく観察する。
――約2mサイズの熱源が、やんごとない速度で接近していた。
「ほ、ほんとにこっち来てるぅぅぅーーーーッ!?!?」
どうやら自分の身体を保護するためにバリアを展開してるので肉眼で確認できたようだ。しかも、突入角度的に本当にこの堤防の方角に向かっている。あれだけの速度と質量の物質が命中したら――と計算した松乃は、咄嗟に鈔果の手を掴んで引っ張った。
「やばいよ鈔ちゃん!!急いで逃げよう!!」
「えー、でもー……もっと間近で流れ星見てみたいー!」
「何言ってんの鈔ちゃん!!あんなのが近くに墜落したら流れ星を確認する前に私たちの身体がコナゴナになっちゃうよ!!」
「えっマジ?流れ星ってもっと暖かくてファンシーなものだと思ってた……」
なんとなく肩を落としながらも、鈔果はごく自然な動きで松乃をお姫様抱っこして凄まじい速度で走る。その速度たるや「実は戦闘サイボークなのでは?」と疑うほどの速度だ。ここ最近は自然と鈔果=運動担当という形になっているが、鈔果の身体能力は工作員(※勘違いです)であることを差し引いても常識を逸している。
これでISでも使おうものならどれほどの……と末恐ろしく思いながらも二人が安全圏に離脱した瞬間、海岸近くの水面に衝突して尚止まらない「流れ星」が轟音を立てて堤防に激突した。
激突の衝撃で堤防は砕け散り、偶然にも海と住宅街を挟む形で存在した丘を大きく転がって、止まった。
「……………あれ、ちょっとズレてたら誰かの家吹っ飛んでたんじゃね?」
「あ、危なかったね……色々と」
「アタシ、流れ星に願い事するの止めようかな……」
「それは、あれが本当に流れ星だった時だけにしよっか」
松乃には、あのバリアの色に見覚えがある。あれは確か、アニマスシリーズの防御型が標準的に搭載している防護障壁だ。だとしたら――松乃は走って墜落現場に向かった。鈔果も慌てて「ちょ、待てよー!」と叫び、後から走って来たのに数秒で追い付いて松乃を抱えながら走り出した。………いくら移動速度で上回ってるからといってこんな時まで抱えなくてもいいのだが。
そして、夜の闇に暗く染まっていく現場には、松乃が予想していた通りの存在が横たわ
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