五日目~八日目
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郎は告げた。今日は新たに装備を作成しようと俺に話を持ち掛けてきた。洞窟には黒曜石もどきが沢山あるので、それで解体用のナイフを作ろうと言ってきたのだ。ゴブ郎一コブだけでやらせるの気まずいので、俺も普通に手伝った。
その瞬間に俺の脳内からアナウンスが流れた。
『ゴブ八は生産スキル<作成>を発動した』
そこからは俺は無心で作業を続けると、気がつけば黒曜石もどきで作ったナイフもどきが四本完成していた。あと、作成したナイフから情報を読み取るが出来た。
『石の解体ナイフ』
制作評価 通常
石で出来た解体用のナイフ。原始的で切れ味も悪いが、弱小個体のモンスターなら問題なく解体する事が可能。
他の三コブがポカンとした表情で俺を見ていたが、ゴブ郎曰く話しかける事が躊躇されるくらいに職人顔で作業していたとのこと。てか、生まれて七日しか経過してないのに職人という言葉を知ってる時点でお前も異常だよと思う俺だが、あんまり気にしないでおこう。ゴブ郎は三本ほど俺と同じ『石の解体ナイフ』を作成して合わせて合計七本の作成に成功した。
作成は昼には終了して、雨が止む気配もないのでゴブ郎がフォーメーションについて話し合う事になった。俺とゴブ美はゴブ郎の話についてはこれるが、ゴブ吉はそれほど理解してないらしく話に参加してもコクコクと頷くだけであった。
改めて思うと、ゴブ郎は同期のゴブリンの中で頭一つ飛びぬけた個体なのだと理解させられる。ゴブ郎のような個体は極めて希少だと俺に教えてくれたのは、このゴブリンコミュニティーのご意見番である最年長のゴブリンであるゴブ爺である。ゴブ郎やゴブ八といった俺達の名付け親でもある爺さんゴブリンだ。最年長といっても二十年しか生きていないが、ゴブリンは基本的に短命であるため二十年も生きていれば長生きに分類される。
ちなみに俺が『石に解体ナイフ』を作るときに使ったMMORPGのような生産系スキルは、本来はゴブリンには持ち合わせてはいないらしい。どの種族にも共通することらしいが、本来の種族が持ち合わせてないスキルを所持しているケースは稀だが存在するとのこと。これもゴブ爺から教えてもらった事だ。
説明を終えたゴブ爺は、下にパンチしている物を隠そうともせずにニコニコとした表情で洞窟の奥に向かった。そこから人間の女性の生々しい声を聞く羽目になる。今は価値観がゴブリンに偏っているため、そこまで人間に対して罪悪感も感じないが、俺の前世の人間としての価値観の残りかすがあるため、若干だが人間に同情してしまう部分もある。今の俺は洞窟の中で地位も低い下っ端ゴブリンであるため助ける事はできない。勘弁してくれ。
八日目
昨日は狩りに出かける事が出来なかったので、木の棒や一角獣の角以外の装備を充実させるために、俺とゴ
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