21.死への恐怖
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死ぬと悟るマルチェロ。
ラプソーンの支配に抵抗した彼が、やられるわけありません。
敵の情報不足です。魔法陣の本領をさっさと発揮すれば良かったものを。
マルチェロはふくろからあるものを出し、クロノスを連れて飛んでいきました。
「あら、キメラのつばさかしら。
よくあの魔法陣から逃げれたわね。
まさか、あのM字ハゲは噂のマルチェロ!?
あぁ・・・やらかしたわ。クロノスが一緒だなんて。」
と、同時に計画に変更はないことに喜んでいるようです。
グルグルそこで回りながら、高笑いなんてしてます。
よくある悪役みたいに。
「オディロ院長の最後の手がかりに気づいていないのかしら・・・
それとも気づいていながら、そうしているの!?
あはは・・・マルチェロか〜次にあるとき、どこで会うかしら。それとも先に死ぬのかな」
「ククール、これが僕らの仮説だってこと?」
「そうだろうな。兄貴の話を結びつけるなら。」
今から一時間前。
エイトを煉獄島に連れていこうと馬車を走らせていた時、トロデーン国から緊急連絡が来たのだった。
ククールとエイトは顔を見合わせた。
トロデーン国にはすでに法皇がククールであることは伝わっているらしいですが、法皇を呼び出すとは嫌な予感がします。
いや、ククールを呼び出すとは嫌な予感がします。
キメラのつばさを使ったマルチェロは、行き先を定めないままトロデーン国に落ちたのです。
衰弱するマルチェロと魘されるクロノスを発見したのは、偶然にもミーティア姫でした。
異常事態を感知したミーティアとトロデ王は、ククールを呼び出したのです。
ククールが駆けつける少し前に目を覚ましたマルチェロは、法皇がククールであると聞き・・・・・・
「この世界は血迷ったか!!」
と、叫んだようです。
たらしを法皇にしたんですから血迷ったも同然です。
「あんな女のことしか考えていない野郎人物が法皇なぞ、飾り以外のなにものでもないではないか!!」
「法皇は祈るのが仕事なんだから元から飾りだろうが!!
あんたの演説は王か何かの電波演説だ!!」
勢いよく来るなククール、去れ弱き僧侶よ。
しかし、スルースキル習得済みのマルチェロはククールを気にしません。
空気にもしていません。
と、言うより正気ではないようにみえますが。
「クロノスはどこだ!!」
「ちょっと、兄貴・・・・・・?」
「クロノスを私の傍から離すな!!」
「ミーティア姫下がって。マルチェロさん、落ち着いてください!!」
エイトとククールが落ち着かなくなったマルチェロを押さえながら、クロノスの眠る部屋に連れ込みました。
寝顔を見て一気に正気に
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