03 大した事無いな…。
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今の状態はかなり危険だ。妖怪に波紋が効くという事は分かったが、妖怪は数十匹いる。その間にシャボン液が無くなってしまうだろう。しかし、ここで引いたら街も、この少女兵士も危ない。
「シャボンランチャー!」
勢いよく発射されたシャボン玉が風に乗って妖怪達に向かう。そして、シャボン玉が妖怪に当たり弾けると同時に妖怪の皮膚も弾ける。
「ギャッ!」「グハッ!」「タコス!」
妖怪達がバタバタと倒れる。そして、倒れた妖怪達に向かって更に追い討ちをかける。
「真っ黒に感光しろ!シャボンレンズ!」
平たい形をしたシャボン玉が太陽の光を中で反射させる事で、虫眼鏡で光を一点に集める事で発火する原理と同じような事が起こる。
「「「ギャァァァァァァッッッッ!!!」」」」
妖怪達は綺麗な灰になり、千の風になった。
「あ、あぁ…。」
すっかり空気になっていたが、そこに少女兵士がいた事を思い出した。
「大丈夫か?」
「は、はい…。」
少女に怪我は無いようだ。それにしても、ここでは女性も兵士なのだろうか。ナチスの兵士は全て男性だ。やはり、兵力不足なのだろうか…。
「あの…。」
「ん?何だ?」
「ここで…
兵士になってみませんか!?」
「は?」
何故そんな事になるのだろうか。
「それもいいんじゃないんですか?」?
「月夜見様!」
月夜見。ここを治める神だそうだが、どういう事なのだろうか。まず、俺にメリットが無い。自分にメリットが無い取り引き(?)をするのはJOJOくらいだろう。
「メリットですか…。それなら、安定の給料と住居を用意します。この防護壁の外で生き抜くのは流石に大変ですよ。」
「そうか…。因みに、お前は“柱の男”という生物を知っているか?」
これが聞きたかった。2000年も眠っていたなら、それ以上生きている可能性があるからだ。
「柱の男…聞いた事ありませんね…。」
「そうか…。」
やはり、まだ現代までかなりの時間があるので、生きていないのか…。もし、柱の男が存在していたら、根絶やしにしたかったんだが…。
続く
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