いやあれモグラじゃないでしょ?
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はないとは思っているけど、だからといって何なのか問われると答えることができない。もう何でもいいですというのが正直な俺の気持ち。
「事情がわかってみると、モグラさんが気の毒ですね」
モグラの過去について同情するウェンディ。その気持ちは痛いほどわかる。だって彼は悪くないのだから。
「しかし、なぜルーシィばかり追いかけるのだ?」
顎に手を当て、もっともな疑問に頭を悩ませるエルザさん。その質問に村長が答える。
「今はモグラの繁殖期、恋の季節です。だから若い女性であるルーシィさんに引き付けられるのでしょう」
「つまりルーシィと結婚したがってるんだ!!」
「冗談じゃないわよ!!」
衝撃の事実発覚!!あのモグラはルーシィさんに一目惚れしているため、彼女を追いかけ回していたらしい。しかし、それを聞いたエルザさんがささやかな疑問をぶつける。
「私も若い女性だぞ?なぜモグラは私を狙わない」
不満そうな表情のエルザさん。彼女はモグラに追いかけ回されたいのだろうか?それともルーシィさんに負けているのが気にくわないのだろうか、かなり怒っているように見える。
「エルザさんは鎧を着ています。男か女か見分けがつかなかったのでしょう」
それを聞くと彼女は納得したように数回うなずく。だが、それに対してこの少女が疑問を感じた。
「あの〜・・・私も一応若い女の子なんですけど・・・」
遠慮気味に村長さんにそう言ったのは天空の巫女。彼女は可愛いし、狙われたっていいはず。別にルーシィさんが追いかけられてウェンディが追いかけられないのが不服なんじゃない。ただ、気になっただけだ。
「あのモグラは胸の大きな女性が好きらしいのです。ので、ちょっと・・・」
「ガーン!!」
まさかの展開に大号泣のウェンディ。崩れ落ちそうになる彼女を慰めながら、俺は黙って彼女を支える。
「女の子は胸だけじゃないのに・・・」
涙を流すウェンディの隣でちょっと膨れて見せる。あのモグラ・・・許すまじ。
「でもいいこと聞いたね〜!!」
「そうね。そういうことなら作戦も立てられるわ」
「うん!!モグラを誘き出すいい手があるよ」
セシリーたちが今の話を聞いてある作戦を思い付いたようだ。俺も同じことを考えたし、皆さんもきっとそのはず。なので全員、この作戦のキーマンである女性に視線を集中させていた。
「え・・・えぇ?どういうこと・・・?」
冷や汗を流すルーシィさん。もうこうなったらこれしかない。ウェンディを泣かせたモグラを退治するため、俺たちは作戦の準備へと取りかかった。
「こういうことか・・・」
純白のドレスに身を包み、小さな船に
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