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神様になって世界を裏から操ります、黒幕は精霊です〜箱庭の絶対者〜その1
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ていたというのだ。
 筆者はこの意見には全くもって反対であり、帝国の野蛮人の妄想としかいいようがない。


 種族間戦争が絶えず起こり、科学文明は破壊されつくした。
 これを見かねた創造神は、従属神を遣わし、神々の統治により、世界に安寧がもたらされた。
 これが、第二文明、通称神聖文明である。


 しかし、職業、民族や種族によってバラバラの神を崇めた結果、信者同士で確執が起こる。
 始まりは、どの神が優れているかという神学論争だった。
 それは従属神の間にも波及し、改宗を迫って戦争が勃発した。
 大戦によって世界は崩壊し、神々も去り第二文明は衰退した。
 

 この時期に、現代まで続く人類の脅威である『魔物』が誕生したといわれている。
 創造神の怒りに触れた人類への天罰こそが魔物だと主張する者もいる。
 筆者もこの見解を支持するが、いまだかつて創造神が降臨したことはなく、証明が困難である。  
 結果として、強力な魔物の出現は、人類の生存領域を著しく縮小させた。


 宗教戦争で滅びた第二文明の後の暗黒期、唯一神を崇めるヒューマンの帝国が世界を統一した。
 彼らは、『魔法』という超常の技術を用いて、魔物を駆逐し、瞬く間に世界を征服してのけた。
 第三文明こと魔法文明の成立である。
 しかし、魔法の優劣は血統と才能に依存し、魔法の力をもつ特権階級を生み出した。貴族の始まりである。
 帝国の貴族は魔法の力を独占し、平民や他種族を虐げた。


 あるとき、『魔王』が誕生し、文明を脅かした。
 圧制を敷く帝国に対する創造神の天罰ともいわれたが、真偽は定かではない。
 しかしながら、帝国が召喚した勇者によって、魔王は速やかに退治された。
 腐敗や矛盾を抱えつつも帝国の支配は、盤石にみえた。


 ところが、その勇者の反乱によって、国が割れることになる。
 これはのちに、宗教戦争、解放戦争と呼ばれ、一神教、ヒューマン至上主義との戦いだったといわれる。
 だが、時が経つにすれ当初の理想は忘れ去られ、単なる権力闘争へと変じていった。
 血で血を洗う凄惨な内乱は、魔法文明を衰退させた。
 帝国は、暗黒期を迎えることとなる。


 一方、勇者は失意のうちに王女とともに帝国を去り、人跡未踏の地、東方フロンティアへと向かった。
 未知の強大な魔物が住み着く大森林とそこにたどり着くまでの不毛な大地。 
 大地は農地に適さず、大森林は危険が大きい。
 開拓は困難に思われた。――が、驚くほど順調に進んだ。


 その原動力となったのが、『精霊魔法』である。
 記録によると、勇者が世界最初の精霊契約者であった。
 我々精霊国人にとって、記念すべき日であり、精霊記念日として祝っているのは周知の
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