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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三話 魔法と少女 後編
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は指導を受けながら手伝ってくれ』。

 俺はさっき、彼女にそう言った。

 この世界出身の彼女に魔法の使い方を説明しているとすれば、それなりに時間がかかる。

 ましてや魔法を発動させるとなれば、不慣れな詠唱や術式展開に更に時間を要する。

 だから俺はその邪魔をさせないために回避行動を選ばなかった。

 高町の魔法武器は杖。

 ロングレンジを主体とした魔法を使うだろうから、俺と同じ砲撃を使うのは分かってた。

 管理局でも杖を使う魔導師は多い……と言うか、一番王道の武器とも言えるくらい使う人が多い。

 だからわかることだけど、砲撃の威力や命中精度で言うのであれば、俺が使う拳銃よりも杖を用いた砲撃魔法の方が精度が高い。

 銃口の広さやデバイスのサポート、術式展開の速度、そしてなにより使いやすさ。

 両手で扱えるだけにある程度の姿勢さえ維持できれば百発百中の砲撃になる。

 だから俺は任せた。

 トドメを、彼女に。

 俺の目が節穴でなければ、きっと当てることができる。

 彼女は……高町 なのはは、魔法が存在しない世界出身にして魔法の才能があるのだから――――。

 そして桜色の閃光が二度、大きな爆発音を立てて散ったいくのを見て、俺はぼそっと呟いた。

「……この世界は、俺を退屈にはさせてくれないみたいだな」


 きっと何年か経って、子供から大人になってもこの日のことを思い出すのだろう。

 目の前に光る蒼い宝石/ロストロギア。

 そして夜空に咲く桜色の光を見たこの日、この瞬間を。

 空を飛ぶ才能を持った少女と、全ての悲しみを撃ち抜く魔法との出会いを――――。
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