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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三話 魔法と少女 後編
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《了解、マスター!》
俺は地面を強く蹴り、一直線に駆け出した。
右腕を伸ばし、銃口を黒き存在の中心に定める。
様子見を目的とした一発目を放つ。
「ショット!」
声とともに引き金を引くと、銃口から実弾と同じサイズの魔力弾が放たれる。
夜に溶けるような黒の弾丸。
発砲音には気づくも、弾丸が見えない敵は回避することなく俺の狙い通りの位置に直撃した。
弾丸は液体に飛び込んだような音を立て、そのまま貫通していった。
……が、貫通した穴はすぐに塞がった。
「ま、そうだよな」
これは予想通りの結果だった。
あんな不安定な形と動きをした存在が、銃弾一発で終われる訳が無い。
何より適当な位置を狙ったんだ。
倒せた方がラッキーだろう。
結果がわかっていながらも銃弾を放ったのは、直撃した後に奴の体がどうなるのか、その変化のメカニズムをアマネに解析してもらうためだった。
「アマネ、何か分かった?」
《ええ。 簡潔に言えば、あれはロストロギアの暴走体と言ったものでしょう》
「……ロストロギア、だって?」
そこは流石に予想外だった。
いやほんと、小さな敵がはぐれてきちゃったかな〜程度に思ってた。
と言うか、その程度だと思ったから管理局への連絡は避けてたし。
なんでよりにもよって他世界の危険物が漂流しちゃったかな?
《ロストロギアが原因なのであれば、先ほどの弾丸が効かなかったのは単に威力が低かったからですね》
「様子見だからそりゃそうだろ?」
様子見で本気出してどうするよ。
《恐らくロストロギアから放出されている魔力なりエネルギーが形を作ったのがアレで、マスターの弾丸で消えないのは、放出されているエネルギーによって修復されているから、でしょうね》
「なるほど……なら、答えは簡単だな」
どう対処すればいいのか、なんて答えは最初から決まっていて、それに変更はなしだ。
アマネには、余計な仕事をさせてしまったようだ。
「ゾンビみたいに復活するなら、復活が追いつかない攻撃で殲滅――――行くぞ?」
《了解、マスター》
答えが決まった俺は、再度走り出した。
二度も同じ手は喰らわないと言わんばかり、黒い存在の全身から無数の触手が生え、叩きつけるように放たれた。
俺は先ほどよりも多めの魔力を込めた弾丸を放ち、触手の一本一本を丁寧に撃ち落としていく。
もちろんそれはゆっくりではなく、多少は残像がでるような速度でだ。
触手の先端から突き抜けるように弾丸は直撃し、俺は左右に避けることなく接近する。
あくまで一直線にこだわるのは、相手
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