後編
6.カウントダウン
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……あ、でもどうする?」
川内の質問の意図がイマイチ読めない。しかし俺をからかおうという魂胆は隠しきれていない。
「どうするどうするー? ほらほら〜」
だって今のこの川内、妙にニヤニヤしながらこっち見てるし……ついでに言うと人差し指でおれのほっぺたグリグリしてくるのはやめてくれませんか川内さん……。
「? どういうこと?」
「いやあのね……隼鷹ちょっと耳貸して?」
「ほいほい」
「クマー……クマー……」
やっぱそっち方向で責めてくるのか……悪い予感が的中した。
「ハルがさー……」
「んんー?」
隼鷹が川内に自分の右耳を向け、川内がぼそぼそと耳打ちをしていた。知らん。もう知らん。裂きイカ食いながらお茶でものもーっと。球磨を膝枕してるから動けないしな今は……。
「……だって!!」
「やったな球磨ぁあああ!! あとで提督にこのことキチンと伝えとくよー!!」
「クマー……クマー……」
「ハルぅ〜。もうあたしは何も言うことはないわ。末永くお幸せに」
「結婚式では私と夜戦してよ?!」
隼鷹のセリフはもう仕方ないとして……川内さん、意味わかりません。なぜ結婚式であなたと夜戦をしなければならないのでしょうか……いやそれ以前に、俺と球磨が将来を約束した仲であること前提で話が続いていることに納得がいかんのだけど……。
と近年珍しいガールズトークで盛り上がっていた時だった。この時間に来るには珍しい客が、このバーバーちょもらんまに来店してきた。
「センダーイ? いるー?」
そう。今晩川内と共に哨戒任務に出る予定のビス子だ。
「はーい。もうそんな時間?」
「そうよー。出撃する時間まであと十分ないわよ?」
ビス子にそう促され、川内は時計を見た。今は午後十時十分前。確か以前に北上が十時頃から夜間の哨戒任務の開始って言ってたから、確かにそろそろ出撃時間っぽいな。
「そうだね。じゃあ私はそろそろ哨戒任務に行ってくるよ!」
「あい。いってらっさーい」
「球磨にもよろしく言っといて!!」
川内は立ち上がり、窓の外の暗闇に向けてショルダー那珂ちゃん探照灯をつけたり消したりして動作確認をした後、ビス子の元に駆けていった。
「よし! 夜戦の準備万端!! ビス子、行こう!」
「ええ。今晩もよろしくねセンダイ?」
「夜戦になったら任せてね!!」
「二人とも哨戒任務おつかれ!」
「ありがとハル! じゃ、行ってくるね!!」
「帰ってきたら、髪を洗ってもらうわ!!」
そう言いながら、ビス子と川内は店から出て行った。しばらく歩いたところで二人の姿がチカッチカッと輝いていたところを見ると、川内が時々探照灯をつけたり消したりして遊んでいるようだ。あのショルダー
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