八話、エクスカリバーァァァァァァァ!!!!A
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短髪だった黒髪は、長髪の金髪に変わり、その髪は後ろに結い上げられていた。聖剣は装飾品で象られ、輝きを放つことなく、静かに顕在していた。
デクタは手の甲にまである甲冑を、かちゃりと音で確かめながら、2度目となるこの姿に、不慣れさを感じていた。
だが、理解している。
何をすればいいのか。どうすれば自分がしたいことを再現できるのか。もしかしてじゃなくても、
今のデクタは、転生特典である『天閃の聖剣を5000%扱える体質』の5000%のうち、100%という数値を超えた状態。
超えた瞬間に生まれるその姿を身にまといながら、デクタは、エメラルドのような輝きを放つ双方の瞳で、目標であるオーフィスを見る。
串刺し。
オーフィスのか細い手刀で、軽々と貫かれている分身。
そして、強化されていた聴覚から届いたものは―――まだか、と伝わる焦燥だった呻き。
「あと少しだ」
弾速のように、飛び上がる。
そろそろ時間は迫っている。オーフィスが分身をダミーだと分かった以上自分の居場所を悟られるのも時間の問題だろう。
だが本体である自分の居場所はバレていない。
アホ毛を夜風で揺らしながら、冷静に分析する。
射程距離までドンピシャ。
因子から生まれる光の魔力が足場をつくる。
ぐん、とマックスだった物理法則を無視した動きで動きを止め、そこに降り立つ。
「行くぞ化け物」
眼孔にオーフィスを収め、一気に魔力を解放した。
全力だ。
今持てる最高の力でオーフィスを抑え込む。油断なんてしない。最初から全力で挑もうとしよう。むしろそうしないと戦いにすらならない。
そう直感する。
聖剣を上段で持ち上げ、止める。そして肩で聖剣を深く深く構える。
光の魔力が聖剣へと送り込まれる。
5000%という規格外の質量を思いのままに、聖剣に収束させる。収束された魔力は光へと変換される。
本来ならデクタの眼下にある街は、彼の体に奔流する魔力の熱量と圧力に耐えられず、この時点で消え去っていたことだろう。
だが、デクタは全てを支配していた。完全に掌握していた。
それが『天閃の聖剣を5000%扱える体質』だった。
ただ、それは体質であって、才能であるために、永久的なものではない。
デクタ・テインは人間だ。
いくら正教会によって改造された身体だとしても、本来は人間で、今も人間なのだ。
それも今デクタが使っている力は、神の神域を犯す程の能力。
つまり、使い過ぎると自滅する。
そうなる前に、事を済ませる。
溜まった。放つ分だけの力は溜まった。後は放つだけ。
―――準備完了だ。安心させるように分身に念じる。
視線を感じた。
見やれば、オーフィス
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