8部分:第八章
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第八章
上司に見せるとだ。上司は腹を抱えて笑った。そしてだ。
彼にだ。こう言うのだった。
「何だ、その最高に面白いのは」
「はい、漫才です」
「さっきの落語もよかったがな」
「これもいいですよね」
「地球にはそんなに面白いものがあるのか」
上司もはじめて知ることだった。
「それに落語か。これもな」
「御気に召されましたか」
「実にいい」
満足した顔で言う上司だった。
「かなりいいな」
「それではですね」
「他にあるか?笑えるものは」
「あと新喜劇があります」
「新喜劇?コメディーか」
「はい、お笑いをメインに据えた舞台劇でして」
そのなんばグランド花月で観た劇のこともだ。グリーザは上司に話すのだった。
「それも御覧になられますか」
「是非な。そうしたい」
「わかりました。それでは」
こうしてだった。彼等は地球のお笑いにも調査をしていった。そうしてだった。
やがてだ。彼等はこの結論に至ったのだった。
「地球人は確かに戦争を多くする」
「そのことは否定できませんね」
「しかしそれだけではない」
モニターの中でだ。上司は言うのだった。
「彼等は文化を愛している」
「それも様々な豊かな文化がありますね」
「実にな。特に食文化とスポーツ文化、それにお笑い文化だな」
「そのどれもがですね」
「実に素晴らしい」
上司はグリーザに心からの感嘆の言葉を述べた。
「これだけの文化があるとは夢にも思わなかった」
「我々が学ぶべきことも多いですね」
「それもかなりな。それでグリーザよ」
上司がグリーザに対して話す。
「これからいいか」
「はい。この地球で、ですね」
「さらに調査を続けてくれ。そしてだ」
さらにだった。
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