暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1269話
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だろう。
 勿論、パイロットがテンカワしかいなければ話は別だ。
 原作知識はほぼ皆無に等しい俺だったが、それでもテンカワが恐らくこの機動戦艦ナデシコの主人公だっていうのは、これまでの経験から殆ど確信に近い思いを抱いている。
 そうである以上、本来であればこの展開ではヤマダが怪我をしてテンカワしかパイロットがいない状況になり、それでテンカワがパイロットとして成長していくのだろう。
 ……そう。本来であれば、だ。
 今のナデシコには、木星蜥蜴の集団を1機で圧倒出来る力を持つ俺がいる。
 それを考えれば、テンカワは……

「その、プロスさん、俺……パイロットよりコックの方が……」
「はいはい、はいはい。分かります。分かりますよテンカワさんの気持ちは。確かにアクセルさんという強力な戦力がいる以上、無理にテンカワさんが戦わなくてもいいのかもしれません。ですが……戦場というのはいつ、何が起きるのか分からないものです。それこそ、今日の戦闘が始まる前にヤマダさんが戦闘で大怪我をするというのを想像出来ましたか?」

 ……海上という戦場で陸戦フレームを装備して突っ込んで行ったんだから、現状は予想出来そうなものだが。

「ですから、で・す・か・ら! いざという時の為にもテンカワさんにはパイロットとしてしっかりと訓練を重ねておいて欲しいのです」
「分かってるんすけど……でも、俺はコックが、コックをやりたいんす」
「うーん、こう言ってはなんですが、もしナデシコが撃沈されてしまえば、コックどころではなくなりますよ? ホウメイさんだって、艦と運命を共にする可能性もあります」
「……そんな……」

 うん? ホウメイってのは、確か食堂の責任者だったよな? いや、責任者というよりはシェフって奴か? まぁ、その辺の違いは細かく色々とあるんだろうが、ともあれナデシコの食を司る的な意味で重要人物なのは変わらない。
 実際食堂で食った料理は超包子で出されている料理に勝るとも劣らぬといった具合だったし。
 この様子から考えると、恐らくテンカワの師匠みたいな存在なのか?

「ま、色々と言ったけど、最終的にはテンカワが考えればいいだろ。最後まで自分の意志を貫くか、それともコックよりもパイロットを重視するか。素直な気持ちを言わせて貰えば、俺としてはどっちでもいいんだけどな」

 ナデシコも、テンカワがパイロットじゃなくてコックに専念するって事になれば、何らかの対応を取るだろう。
 無難な線ではパイロットを補充するとか。
 というか、何で今までそれを選んでないのかがよく分からない。
 下手にパイロットとコックの二足の草鞋をさせるより、普通にコックに専念させてパイロットを補充した方が最終的には安上がりになるだろうに。
 もしかして、そう簡単にパイロットを
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