暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二話 魔法と少女 前編
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
し、すでに管理局で働いてはいるから、大人になっても魔導師として続けていくかもしれない。
未来のことなんて曖昧で大ざっぱだけど、それでも今は目指したい。
誰かの役に立てる、
誰かを守れるような、そんな魔導師に。
対してアマネは、自身に満ちた力強い声で言い切る。
《あなたならば、必ずなれます! あなたの側にずっといた私が、断言します!》
「……ありがと、アマネ」
不思議と、心は穏やかだ。
思考もクリアで、気分がいい。
一人暮らしに対する不安とか、姉さんに対する罪悪感とか、色んなものが軽くなっていった気分だ。
だから俺は天に掲げた手のひらをぐっと握り締め、今一度誓う。
「俺は必ずなるよ。 優しい魔導師に」
掲げ、誓った決意を胸に、俺とアマネはマンションに――――、
――――――『聞こえますか!? 僕の声が聞こえますか!?』。
《マスター!》
「分かってる!」
不意に聞こえた、知らない男性の念話。
声質からして俺とさほど年齢差はない。
聞こえた声は必死で、緊急事態であることが伝わってくるものだった。
俺は色んな疑問が浮かぶよりも先に、両手にあった荷物を降ろして走り出した。
「アマネ、念話の位置は?」
《特定は完了しています。 現在地より直線距離500m。 誘導します》
「頼む!」
俺は一々人間が作った道路を無視し、最短ルートを選択して進む。
建物の塀を越え、屋上、屋根までジャンプする。
そして家から家へ、ジャンプしながら目的地に向かう。
「アマネ、流石にこの時くらいは魔法アリだよな!?」
《ええ、夜も深いですし、マスターが一般人に見られることはないでしょう》
融通が利く相手で助かる、なんて思いながら俺は魔力を全身に込めて身体能力を上昇させる。
主に脚。
一飛びでマンションの屋上から一軒家の屋根まで飛び降り、着地できる耐久度。
瓦などの屋根を踏んでも体勢を崩さないバランス感覚。
そして跳躍力。
色んな能力を魔力を流すことで可能にさせ、俺は最短ルートで目的地へ飛んだ。
*****
到着するほんの数メートル前から、世界が変わっていた。
いや、建物が違うとか、大地が砂漠になったみたいなことではなくて、空間が変わった。
簡単に変化を言えば、人がいなくなった。
夜になれば、子供くらいは家にいて当然だ。
だけど、誰一人いないのだ。
街にも、道路にも、家にも。
世界は色を変え、独特な雰囲気を漂わせていた。
「結界か……ってことは、声の主が出したのか?」
《そう考
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ