プレスト城
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
男性の姿があった。
「お初にお目にかかります!マリアの友人の赤虎と申します!」
「あたしは暁 渚と申します!お目にかかれて光栄です!」
「まあまあ、そう緊張なさるな…。ワシはマリアの父親であり、このプレスト街の王…ヴァン・ユーファ・プレストじゃ」
王は俺たちを見ると、嬉しそうに笑う。
「いやぁ、マリアが友人を城に招くなんて初めてだからのう!父親として娘に友人が出来て本当に嬉しいわい!」
王はマリアを見ると、思い出したように話す。
「そうじゃ…!今からホールで踊りなどの見世物などがあるんじゃが、君達も一緒にどうかね?」
「自分達が参加して宜しいんですか!?」
「勿論じゃよ!マリアの友人なら是非とも参加していただきたい」
「お誘いありがたくお受け致します!」
「うむ。マリア、ご友人を試着室に案内しておやり。そこに衣装が何着か用意してある筈じゃ」
「はい、わかりました父上。赤虎、渚。試着室はこっちよ」
「ヴァン王失礼致します」
「失礼致しました!」
「うむ、ではまたあとでな…」
俺たちはマリアに連れられ試着室に辿り着くと
男女別の試着室に入った。
「ここのクローゼットかな?」
俺は男性用の試着室にあったクローゼットを開くと
目の前にあった黒色のタキシードを身に纏った。
「初めてだな、こんな服…。でも、たまには良いかな」
俺がネクタイを微調整しながら、試着室を出ると
隣の女性用の試着室から髪を結い上げ、淡い水色のドレスを纏った渚が出て来た。
「お、お待たせ…。ど、どうかな…?」
俺はいつもと違う渚の美しさの息を呑んだ。
「や、やっぱりあたしには似合ってないよね…ドレスなんて」
「と、とんでもない!綺麗だよ渚…!まるでお姫様みたいだ!」
「あ、ありがとう…。赤虎も服似合ってて素敵だよ!」
俺たちは近くで待機していたマリアに合流すると、ホールに向かった。
「普通はお城のホールに一般人は入れないんだけど、今日はパレードだから一般人でもお城のホールに入ることが出来るの。2人には踊りにも参加して欲しいんだけど…いいかしら?」
「うん!大丈夫だよマリアさん!」
「そう…それなら良かったわ。渚、貴方にも私をマリアって呼んで欲しいわ。友人だもの」
「マリア……うん!」
「着いたわよ、ここの螺旋階段を降りればホールよ」
マリアが先に階段を降りていき、続いて俺と渚も続いて行く。
「渚…。手を出して」
俺が右手を渚に差し出し、手の平を見せる。
「…うん」
渚は俺の出した手にそっと左手を乗せると、俺たちは一緒に螺旋階段を降って行く。
螺旋階段を降って行くに連れて、拍
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ