暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府の床屋
後編
5.ハッピーハロウィン!!
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!!」

 俺は木箱からビス子へのプレゼントを取り出した。こいつだけは……こいつへのプレゼントだけはお菓子だが、タダのお菓子ではないんだよ。見ろこのゴージャスな包装を……!!

「ちょっとハル! これひょっとしてド○イマ○スターじゃない?!」
「その通りだ!! 祖国を思い出したかビス子!!」
「思い出すも何も中々買えない代物よ?! これどうやって手に入れたの?!」
「む、ムハハハハハ!!!」

 ……言えません。たまたま洋菓子屋にあったやつを見つけて、急いで買ったなんて言えません……。

「どちらにせよありがたく大切に食べさせていただくわ。ドイツを思い出すわ〜……ハル、Danke sch?n!」
「ムハハハハ!! その調子で自分がドイツ人であることを思い出すがイイ!!」

 いやー気持ちいい。みんながこんなに喜んでくれるとものすごく気持ちいい!!

「ねーハルー。あ、いやハル兄さん」
「あ? なんだ北上」
「そろそろ私の番てことでいい?」
「もちろんだ北上。次はお前の番だな!」

 クックックッ……俺は知ってるぞ北上。順番待ち用に俺が準備していた少年漫画の中でも、お前は特に槍を持った少年と金色の妖怪がタッグを組んで戦うアノ話が好きだということをな……!!

「そらぁこのバーバーちょもらんまで3回通して読んだからね〜。でもよく見てるね〜。さすがハル兄さん」
「うるさい兄さんと呼ぶな」
「じゃあハルお兄ちゃん」
「それもやめろ」
「じゃあハル兄?」
「兄と呼ぶこと自体却下だ。そしてお前へのプレゼントは……」

 北上、お前へのプレゼントはもはやこれしかあるまい。あの漫画を楽しめたお前だ。ならばこの漫画も楽しめるだろうッ!! 俺は総数23冊に渡る豪華な装丁の漫画本を木箱から取り出し、それを北上に見せた。

「北上! お前にはこの『か◯◯りサー◯ス』のワイド版一式をくれてやろう!!」
「え……なにこれ……漫画?」
「バカヤロウ絵柄をよく見てみろ」
「えーでも私も食べ物とか……ハッ!? これひょっとして……?!」
「クックックッ……その通りだ北上。この『か◯◯りサー◯ス』はな、お前がハマッていた『う◯◯と◯ら』と同じ作者だ! そしてその面白さは折り紙つきだッ!!」
「へぇ〜そうなんだ……よし読んでみよう。ハル、ありがと♪」

 俺からワイド版一式を受け取った北上は早速、さっきまで加古が寝転んでいた長ソファーに寝転び、そこでワイド版を一から読み始めた。加古はというと、川内とじゃれすぎて疲れ果てたのか、今は散髪台のシートのリクライニングを倒してそっちに枕を移して眠っている。川内は『やせーん!!!』と叫びながら店を出て行った。隼鷹は相変わらず初恋が成就した女子中学生のような表情で磯○慢の一升瓶に頬
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