第三十四話 同盟
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」
「……君は少し遠慮というモノを知りたまえ」
何だろうこの光景は……。
机を挟んで談笑するアスナと金髪の少女。
どちらもダンジョンフィールドに出る時のような装備ではない。
私服に近い簡素な服装だ。
そのアスナの横で黙々と箸を進めている自身のサーヴァントセイバー。
彼女は、甲冑を外しただけのドレス姿であったが、その食べっぷりに驚いた。
箸が止まる様子もなく、ずっと動かし続けている。
現に先程お代わりを要求していた。
そして極め付きはアーチャーだ。
つまみを載せた皿を両手に持っている。
黒のジーンズに黒シャツ……どこから出したのか知らないが、いつの間にか着替えていた。
まだそれならいい。
しかし……この男、英霊の癖に何故こんなにエプロンが似合う?
しかも運ばれてきた料理は昨日今日のものじゃない手馴れた感じだ。
「ようアーチャー、坊主を連れてきたぞ。さあ、食事の続きと行こう」
ライダーが大声でそう叫び、どっかりと金髪の少女の隣に座った。
そして手には飲み物が注がれたジョッキが握られている。
「ライダー。彼を連れてきたのなら、話を始めましょう。時間がもったいない」
「お堅いのぉ。坊主が何も食っとらんから一先ず腹ごしらえと思ったのだが」
「ならば、食事をしながら話をしよう。行儀は悪いが、今更言っている場合でもないのでね」
金髪の少女とライダーの会話にアーチャーが加わる。
「キリト君、ずっと立ってないで座ったら?」
アスナが見かねて、セイバーとは反対隣りの席を進める。
やや疲れたような笑みを表情に浮かべていた。
その隣のセイバーは、キリトに少しは反応したものの箸を止める事は無かった。
どうやら食事に集中したいらしい。
―――自分のマスターより飯が重要か……。
キリトは地味に悔しかった。
――――――――――――――――――――
「さっきアスナとアーチャーとセイバーには自己紹介したけど、あたしはフィリア。ライダーのマスターよ」
そう言って、金髪の少女フィリアは手を差し伸ばしてきた。
サンドイッチを齧っていたキリトも、それに反応しその手を握り返す。
「あ…俺はキリト。知ってるかもしれないが、セイバーのマスターだ」
「よろしくキリト」
机を挟んで握手する二人。
キリトの右隣には、アスナ。
その奥にはセイバーが座している。
アーチャーは座ることなく、アスナの後ろで腕を組みながら壁に寄りかかって立っている。
そして、対面にはフィリアとライダーが座っており、フィリアの引き締めた表情をとっていた。
一方のライダーはというと……。
「うむ、なかなかの美酒。こいつは安いが良いモノを拾った」
ジョ
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