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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第4章 俺の幼馴染とテロ屋さんが修羅場すぎる!
第63話 wolf
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袈裟に言うから何かと思えば、ただの普通のお弁当じゃない」
私はなんだか気が抜けながらも、こういったスーパーのお弁当もたまにはいいわね、と思いながら何故か立ち止まっているイッセーたちを追い越し、お弁当やお惣菜のコーナーへと向かおうと陳列棚の間から一歩足を踏み出す。でもその一歩を出した途端
「待つにゃ、部長」
何故か黒歌に腕を掴まれて止められてしまった。
「どうし……っ!?」
一体どうしたのかと黒歌の方へ振り向くと同時に、私はようやくその異常な状況に気が付いた。陳列棚から一歩出たからこそ見えた光景。お弁当コーナーの前の広場に面した陳列棚、その全てに私達同様に立ち止まっているお客さんがいた!
そして私はそこで驚くべきことがもう1つあった。私や朱乃、それに黒歌は学校で駒王学園の三大お姉さま等と言われていることもあり、男性から悪感情を向けられるということは殆ど無い。……代わりに下心満載の不快な感情は向けられることもあって男性があまり好きではなかったのだけれど。まぁその話は置いておいて悪感情、つまり敵意や悪意は日常生活においては女生徒の嫉妬などの感情しか向けられたことがなかった。
それがどうだろう。一歩踏み出した私に向けて周りが殺気紛いの敵意を持った視線を向けてきた!
「い、一体何なの!?」
敵として相対した堕天使などならまだしも、何も知らない一般人にここまでの敵意を向けられる覚えは流石にないのだけれど!?
「ん、すぐ分かる」
「もうすぐ時間ですしね」
「部長、とりあえず今は俺達の後ろにいてください」
「え、えぇ、そうさせてもらうわ」
い、一体何なのかしら? 正直一般人の放てる殺気ではないように思えるのだけれど。と、そこでお弁当コーナーのすぐ近く、関係者通用口からエプロンをかけた1人の男性が出てきた。彼は?
「店長にゃ」
「店長!?」
っていうかちょっと待って!? 普通のお客は店長の顔なんて知らないと思うのだけれど!? なんで黒歌はそんな事を即答できるの!?
「始まるな」
「皆準備はいい?」
「バッチリです」
「みなぎってきた」
「いっちょやりますか」
え!? 何!? どういうこと!?
私はもとよりこの子たち以外全員が混乱する中店長さんは弁当の元へと歩み寄り…………え? あれは半額シール? 店長はただ残っていたお弁当やお惣菜に半額シールをペタペタと貼っていったわ。そしてその半額シールが貼られるのに合わせて、周りから立ち上るえも言われぬ雰囲気も増大しているように感じる。一体、何が始まるというの…………?
そして半額シールを貼り終えた店長は満足気に1回頷くと、そのまま入ってきた通用口から出て行った。そして
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