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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#31 コーラル城の戦い
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角からモンスターが飛び出してきた。
完全に虚を突かれたアニス。トクナガが全ての攻撃を受けてくれたのだが、その勢いまでは殺せなかった様だ。
「きゃあああ!」
アニスは吹き飛ばされてしまった。
「こ、このっ!!」
アルは、咄嗟に《ファイヤーボール》を飛ばすが、獣の俊敏さか。軽く躱わされてしまった。
「くそっ、あいつら 普通のモンスターより、動きがすばやい……」
アリエッタの従えているモンスターは野性のモンスターよりも何枚も上手のようだ。
「いったーい! もー 酷いじゃない!! アリエッタ!!」
吹き飛ばされたアニスを見て、とりあえず安心するアル。吹き飛ばされてしまったから、心配だったのだが……罵倒するだけの元気はある様だ。
そんな中、当然ながらアリエッタも黙ってなかった。
「酷いのはアニスだもん! アリエッタのイオン様を盗っちゃった癖に!!」
アリエッタの叫びは当然、この場の全員。……一緒に来ているイオンにも聞こえた。
「どういうこと…?」
「い…いえ 違うんです! アリエッタ! 貴女を
導師守護役
(
フォンマスターガーディアン
)
から遠ざけたのは…そういう事ではなくて……」
イオンは悲しそうな顔で、アリエッタに説得を試みようとするが……、完全に訊いてくれる様子はなかった。
アルはアリエッタの言っていた意味が、完全に理解できていたようだった。
だが、その後アリエッタは更に信じられないことを口にしていた。
「その人たちも酷いんです… だってアリエッタの
ママ
(
・・
)
を殺したもん!!」
心の底からの叫び。……悲痛な叫びが伝わってきた。
嘘を言っている様には見えなかった。
「ママ…? 一体何のこと……?」
アルは、理解できないどころではない。
今まで、戦ってきた。――沢山戦ってきた。
だけど、今までの戦いは全て守る為の戦いだった。……確かに 敵兵士達も手にかけてしまった事もあった。だけど、誰かの母親を殺した、事実は全く身に覚えがなかった。
その疑問に答えてくれたのは、本人だった。
「ママはお家を燃やされて… チーグルの森に住み着いたの……」
《チーグルの森》《森を燃やされた》
それらのキーワードが、合わさっていき ある形が生まれた。
「みゅっ!!」
ミュウは気付いたようだ。
そう、アリエッタの母親とは、人間ではない。
「ママは子供達を…アリエッタの弟と妹を守ろうとしてただけなのに!!」
あの時の戦いもそうだった。
確かに、守ろうとしていた。一族を 家族を守ろうとしていたのは事実だった。間違った方法だと思うが、それは人間側の価
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