三十話:成れの果て
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スバルとティアナ、エリオとキャロとそれぞれ二人組で休暇を満喫していた新人達。どちらもゆっくりと羽を伸ばしていたのだが休暇は突如として終わりを告げる。シャーリーに作られたデートのようなプランを半ばゲーム感覚でクリアしていたエリオとキャロ。
そんな微笑ましい二人の元に訪れたのは危険な香りのする事件だった。街並みを歩いている際に聞きつけた硬い何かが引きずられる音。およそ、街中で聞こえるはずのない音に違和感を覚えた二人が向かった先には地下水路から這い出てきたと思われる金色の髪を持つ謎の少女だった。
それだけであれば救急車を呼んできて終わりだったが少女は爆弾を抱えていた。まるで商品のおまけのようにセットで足に括りつけられていたレリックとそのケース。ただの少女が危険なロストロギアを遊びで引きずるわけもない。明らかに何らかの事件に巻き込まれた結果だ。
エリオとキャロはすぐにそう判断し、近場にいるであろうスバルとティアナに救援を要請し、同時に部隊長であるはやてに報告を行った。時を同じくして無限の欲望もまた事件に気づき動き始めていたのだが、それはすぐに明らかになることであった。
「この子がレリックを持っていたのね」
「はい。私とエリオ君が来た少し前から倒れていたみたいで。その時からレリックケースがつけられていました」
「それと、このケースなんですけど、明らかにもう一つレリックがあったみたいです」
ティアナの言葉にはやてからの指示で駆け付けたなのは、フェイト、シャマルがレリックケースを見る。確かにケースには何かもう一つ括りつけられていたような鎖の痕跡があった。
しかし、そうなってくるとこの少女は一人でいくつものレリックを持たされていたことになる。何かこの子自体に重要な役目があるのではないかと隊長達は考察するが部下の前ということもあって口には出さない。
「せっかくの休暇が潰れちゃってごめんね、みんな」
「いえ、大丈夫ですよ」
「ありがとうね。それじゃあ、フォワード陣にはここから調査を行ってもらうね」
『はい!』
それが自分達の役目だとばかりに頼もしく返事を返す四人。その成長ぶりに嬉しそうに笑いなのはは安心してその場を任せる。
「なのはちゃん、この子をヘリまで抱いて行ってくれない?」
「はい、シャマル先生」
長時間、足に重りを付けた状態で歩いていたようなものなので擦り剥け、赤く腫れている足の付け根を癒しながらなのはは少女をヘリに運んでいく。このように小さな少女が地下水路の中を長距離歩いてきたというのも驚きである。
しかし、やはり無理があったのかバイタルは安定しているが気を失っている。贅沢を言えば一刻も早くしっかりとした施設で治療した方が良いだろう。目が覚めたところで詳しい情
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