暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
クロスエンカウント
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
摘を受けて、少し頭に血が上っていた事を自覚したマキナはゆっくりと深呼吸する。何度か繰り返した後、水筒の水を飲む事でやっと落ち着いた彼女は相棒に礼を伝える。

「ふぅ……らしくないことしちゃったね。ありがと、アギトのおかげで冷静になれた」

「へへっ、良いってことさ」

「ともあれ当初の目的だった核解体も、ちょっと一筋縄ではいかなくなってきた。結局やれることをやっていくしかないんだけど、本当に私達の手で何とかできるのかな……」

「姉御……」

「フフッ……弱気は自分を小さくするだけか。考え込んでもしょうがない。……アギト、本隊がここに来るまでの間にこいつらを全滅させるよ!」

「確かに倒しておくに越した事はないからな……戻ったら報酬上乗せしてもらおうか姉御!」

気合いを入れたマキナとアギトは火力を上げるべくユニゾン。先程の攻撃を受けた個体の様子を確かめに、他のクレイゴーレムがぞろぞろと向かう。そんな大群を高架橋道路の上に移動して射程に入れたマキナ達は、静寂の中で狙撃を繰り返す。仲間が倒れて敵を探しに転がって移動するクレイゴーレム同士が、誤ってぶつかって気絶している所も狙い撃ち、一体一体着実に数を減らしていった。


新暦67年9月17日、12時34分

フェンサリル砂漠地帯北部。

砂による長時間の摩耗で壁の一部が崩れたマンションの一室から、ジャンゴとなのははホフクしながら双眼鏡で管理局の前線部隊がいる場所を調べていた。

「相手は8人、装備は現代規格のストレージデバイス、バリアジャケットはまだ展開していない。それに野営に慣れていない感じがするから、魔導師としての能力は高くても疲れはかなり溜まっていそう」

「襲撃作戦って聞いたから私、管理局員と真正面から戦わなきゃならないのかとつい思っちゃったけど……冷静に考えれば見つかってない内に無力化すれば余計な戦いをしなくて済むんだよね」

「そういう意味だと遠距離から一方的に攻撃できるマキナの狙撃が最も適任な気がしてきた。……配置ミスったかなぁ」

「他人に指示するなんてジャンゴは初めてだから仕方あるまい。それより二人だけでどうやって彼らを無力化する?」

「麻酔銃ならマキナから譲り受けたけど、ここからヘッドショットはちょっと難しいや」

「じゃあ私が全力で砲撃する? これなら一網打尽に出来ると思うけど」

「それだと撃つ時ロケットランチャーぐらい目立つし、威力あり過ぎてオーバーキルになっちゃうよ。なのはがやるならシューターやバインドで目立たず的確に無力化していくべきだ」

「効率を考えれば砲撃も確かに悪くないが、本来同じ組織で働いていたはずの人間に対し、無駄に大きなダメージを与える必要はあるまい。真相を伝えれば味方になってくれるかもしれな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ