第109話 戦場は絶望を見るようです
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なかった魔族は
ジュッと蒸発したような音を立て、一瞬で焼き尽くされる。
「では陛下、私も向かいます。ゼクトはネギ君達をお願いします。」
「うむ、お前らこそ気をつけるのじゃぞ。」
「ええ、ではまた後で。」
数秒早く撃った事により宮殿手前で精霊砲は射程距離外となり掻き消えてしまったが、チリチリと
光によって焼かれ出来た道に更に雷を伴う竜巻が走り、それを通るのはゼクト以外の"紅き翼"と
大魔導士、そして独断専行した刹那達の9人。
当然、三魔将の邪魔が入ると思われたが、何事も無く宮殿の入口に辿り着いた。
「………罠は?」
「ありませんね。」
「じゃあ、なんで三魔将とやらは来なかったんだ?」
「大方奴らが受けた命に儂らの邪魔をするな、とでもあったのじゃろう。気にしても仕方あるまい、
坊主らが来るまでに内側から何とか「する必要はありませんよ、皆々様!!」っ!」
罠の確認をし、敵の不在をした筈が、上階から降った聞き覚えのある歓喜を帯びた声に全員が
驚愕し振り向く。そこに居たのは虹色の髪を持つ、創造された奇人ヴァナミスと仮面を被った影を
纏うデュナミス、そして。
「お、まえは……クルトんとこの……!?」
「おや、"紅き翼"の方々と面識は無かった筈ですが……下手をうちましたね。
仕方ありませんし、改めて名乗らせて頂きましょうか。」
執事の様な丁寧さを損なわず、身形に合わない大太刀を持った、ネギとそう変わらない歳の
少年が敵の幹部たちと共に現れた。総督府では名前さえ明かされなかった少年が恭しく礼を取る。
「初めまして、『運命を冠する者』が10、"鉄"を拝命。以後よろしくお願いします。」
「……そう来ましたか。と言う事は?」
「ええ、まぁ、ご想像の通りですが。伝えに行けるとお思いで?」
「ハッ!嫌な性格してやがるなぁ!よっぽど創り主の性格が悪いん「その薄汚い口を閉じやがって
いただけますかね下郎!!」
ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
新たに登場した謎の"フェイト"を煽ったジオンだったが、それに反応したのは当然忠誠心の塊で
あるヴァナミス。30mの距離を一足で詰め、その僅かな移動時間の内に≪禁忌ヲ犯シタ救世主≫を
模した強化外装を纏い、ジオンに殴りかかる。しかしその攻撃は"魔落とし"によって逸らされ、
床に落ちる。
「っしゃぁ、サクッと行くぞ!」
「クフハハハハ!ではサクッと逝かせて差し上げましょうかねぇ!!」
ズドォン!!
「やれやれ、どこにでもイノシシはどこにでもいるなぁ!」
「それは私達も苦
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