第109話 戦場は絶望を見るようです
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
化したのだ、無理もない。して、何故
彼らは下がったと思う?やはり温存か?」
続いた質問に、アルビレオはヘラス皇帝から目を背け、こめかみを押さえつつ答える。
「いえ、単純にラスボスはラスボスらしくしよう、と言う事でしょうね。」
「はぁ…………考えるだけ無駄か。二撃目が来なかった分良しとしておこう。貴殿らは?」
「作戦通り、上位を叩きます。彼等が下がった以上、指揮系統もそちらに移動している筈。」
「相分かった。して、ネギ君の仲間の少女達だが、本当に突撃艦に乗せたままで良いのか?
僅かなりとも戦力が欲しいところだと思うが?」
「彼女等はこの作戦の要。瞬発力が命です、それこそ力を温存して―――」
ズドオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
二人が作戦を話し合っていると、突如魔族群の中央が爆発し、更に巨大な影の竜の爪と巨大な
炎の剣が両翼を切り裂く。恐れを知らない魔族とは言え、僅か数分で数万の兵を減らされ動きが
鈍る。戦場が固まる中、煙の中から高らかに笑う声が上がる。
「フハハハハ!爆発は至高の芸術であると思わないかね、刹那嬢!!」
「炎系の奥義を使って後悔している所です、黙っていてください。」
「何故に主はそこまで辛辣かのう。好く理由も無いとは思うが。」
現れたのは、ネギ達と一緒に待機していた筈の刹那達三人。好きに行動するとは言われていた
ものの、こうも自由に動くと思っていなかった指揮官二人は呆然とし、魔法世界軍の動きも鈍る。
それを宮殿内で愁磨の指示で戦況を見ていた最上位の魔族達は―――
「ええい、なんたる不甲斐無さ!それでも魔族の端くれか!?これでは猊下の威信に関わる!」
ダンッ!
全軍の指揮を任されながらも、第二陣以降でのみ出陣を許されると言う命令を出された"三魔将"の
反応は三者三様。ヴァナミスの様な反応をしたのが"億月透見"のディアボロス。
筋骨隆々、身長4mと言う見た目に相応しく、頭に血が上り易い上に力任せの戦法を好むが、過去と
未来を見通す力を持つ為、優秀な軍師として任に着いている。
「お前は少し落ち着け。フフフ……しかしここまで圧倒的とは面白い。」
「どぉでもいい……あーあぁあ、早く終わらないかなぁ……待ってるのもダルいしぃ………。」
対し、冷静に笑った細身の騎士甲冑は"永傷即癒"のサルマク。名の通り、癒えない傷を与え、
また傷を癒す力を持つ魔族。そしてダルそうに垂れる、ほぼ全裸の子供姿の魔族こそが"音奏歌曲"
アムドゥスキアス。召喚者に音楽的才能を与え、自身も音楽を持つとされる悪魔と同名であるが、
それは自称。本名は"怨葬禍棘
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ