日常編大魔闘演武後
贈り物
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んが声をかける。
「どうしたのかわかりませんけど、そんな顔をしていたら、皆さんに悪いですよ」
「・・・そうだな」
諭すようにそう言われ、グレイさんは少し考えたような素振りを見せた後、口角を上げ、彼女に礼を言う。
「ありがとう」
「やだ!!何コレ!?かっこよすぎてウケるんですけど!?」
グレイさんの笑みに目をハートにして大興奮のジュビアさん。グレイさんも狙っているようにしか見えないし、やっぱりあの二人はお似合いのような気がしてならない。
「それよりあの王冠・・・どうするのかな?」
「王様に怒られないといいけど・・・」
皆さん盛り上がっているのは大変いいことなのだが、俺とウェンディはナツさんが持ち帰ってきた王様の冠のことが気になって仕方がない。普通返されてなかったら王国軍の人やら餓狼騎士団の人やらが回収しに来ると思うんだけど、ここまで持ってきてしまっているということは、回収しに来なかったということだよね。それほど大切なものじゃない・・・なんてことはないだろうし、物の管理が杜撰すぎるような・・・
たぶん後で怒られることは間違いないだろうけど。
「えー、これよりマグノリア町長から、記念品の贈呈です!!」
俺たちが心配している中、俺たちの前に街の町長さんがやって来る。彼は一つ咳払いをすると、後ろからオーガのマスターがそんなことをいう。
「記念品とな?そんな気を使わんでも」
それを聞いたマスターは頭を掻きながら町長の前へとやって来る。数ヵ月前までは煙たがられていた俺たちなのに、大魔闘演武で優勝した途端に扱いが変わったように感じる。それだけあの大会での勝利というのは大きいものなのだと、改めて感じた。
「妖精の尻尾の皆様、どうぞこちらへ」
すると、マスターだけでなく、俺たち全員に前へやって来るように指示する町長さん。よほど大きな贈り物なのかと思ったら、それは俺たち全員の予想を遥かに上回る代物だった。
「妖精の尻尾は我が街の誉れであります。よってギルドを修繕して贈呈したいと思います」
それを聞いた瞬間、皆さんの先程までよりさらに笑顔になったのがわかった。
七年のうちに借金の形として売り払ってしまったかつてのギルド。いずれ何としても取り戻そうと考えていたそれは、記念品という形で俺たちの元へと返ってきたのだった。
「ギルドが元通りだ!!」
「あいさー!!」
「「やったやった!!」」
思い出のたくさん詰まったギルドが戻ってきたことに大喜びのナツさんとハッピー。彼らの後ろで俺とウェンディは抱き合いながら同じように喜んでいる。
「町長・・・あんたって人は・・・」
涙を流してギルドが返ってきたことに感動しているマスター。聞い
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