第16話 赤き死棘の槍
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だぜ?つまり年寄りがこんな時間に出張る必要なんて、欠片も無ぇってこった」
「であれば尚更です。ここは一つ、危険物処理のために共闘いたしませんか?」
「それも無用です。ですからこのマープル殿の使い魔もお返しします」
何所までいっても平行線の上、情報収集のために放たれていたマープルの鳥サイズの使い魔も拘束されたままの形で引き渡された。
「チッ、融通の利かん奴らだ。時間も惜しい。クラウディオ、強行突破するぞ?――――ジェノサイドチェーンソー!!」
ヒュームは、パートナーの返事も聞かずに自身最大の必殺技を利信目掛けて仕掛けた。しかし――――。
「っ!?」
「オイオイ、ヒュームの爺さんよ。相手の情報無視して勝てる程、俺の神道からなる結界と防禦術は薄っぺらじゃないぜ?」
「チッ、面倒な」
ヒュームの必殺技は神道からなる利信の防禦に弾かれた。
神道は禊による結界そして、近接戦闘を行うとしても基本守りを重視する。
その為、利信も魔術師としては基本的に守りに回る。
その代わりと言うワケでは無いが、魔術を一切使わぬ武術では攻撃型になっている。
「ヒューム、む!」
「この一帯の結界は利信が基点です。それを既に察していらっしゃる貴方に好き買ってに動いて貰う訳にはいきませんよ?」
ヒュームの援護で利信へ鋼糸を巻きつかせようと言う所で、和成の斬撃により容易く断ち切られた上に、位置的に別れて戦う事を余儀なくされてしまった。
「噂通りの速さに斬撃、駿足の太刀の異名は伊達では無いようですね。厄介な」
「クラウディオ殿の鋼糸を利用した結界こそ、私からしてみれば厄介極まりないのですがね。話の途中にもさり気無く張り続けていましたね?」
クラウディオは、気付かれていた事に内心で溜息をつく。
そして時間も惜しいが覚悟も決める。
「それは自分で確認すればよろしいのでは?」
「是非も無い・・・・・・と言う事ですか。仕方ない」
そうして和成は、結界と言う名の罠があると分かった上で自身を投げ込んでいく。
こうして、人目を憚る強者達の戦闘が始まった。
−Interlude−
時間を少しだけ元に戻す。
士郎は、バーサーカーと対峙していた途中に乱入してきた百代の行動に、呆れを突き抜けて頭を抱えたくなっていた。
しかしそれが失敗だった。
このバーサーカーは間違いなくガイアの代理人であり、行動を何かによって支援と援護をされながら強制させられている。
その上、抹殺対象がノコノコ自分から現れたのだ。
これでバーサーカーにとっての優先敵対対象が士郎から百代に代わるなんて、何時ものこの男なら気づきそうもあるのだが、生憎と気づけずに終わり
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