暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
宝探し
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に振った。
「せっかくだがなキュルケ。今の俺はルイズに仕える使い魔なんだ。行くかどうかは、まずあいつの話を聞いてからでないと。」
日頃の仲を考えて、キュルケの誘いにルイズが乗るとも思えんが、と架は付け加える。
するとキュルケは待っていたかのようにニッコリと笑ってみせた。
「そう言うと思ってたわ!」
「ん?」
「これを見なさい!!」
ばばーん!
効果音がつく勢いで掲げたのは一枚の手紙であった。しかし・・・
「・・・すまんキュルケ、俺は文字は読めないんだが。」
「え・・・あ、ああそうね!えっとね・・・」
慌ててキュルケは手紙を読みだした。
「『今日は用事があるから好きになさい。キュルケの言うことに従っていればいいから。 ルイズ』・・・ですって。」
「む?」
果たしてルイズがそんなことを言うだろうか?あれだけ自分とキュルケがくっつくのを嫌がっていた彼女が。
だが、文字こそ読めないがその筆跡は見覚えがある。それに使い魔の自分にも介入できないほどの用だと言われれば、架も引き下がるほかはない。
やがて架は観念したように言った。
「なら、同行するとしようか。」
「ホ、ホントに!?やったー!」
「(そんなに宝探しをしたかったのか?)」
心底嬉しそうにはしゃぐキュルケ。それを見た架は全く見当違いなことを思いながら「少し待ってろ。」と言い、一旦部屋に戻っていった。
もし、彼が主君のルイズ以外に興味がないような人であれば、今回の話も一蹴していただろう。だが、それではせっかく自分の為に宝の地図まで用意してくれたキュルケに申しわけない。
早い話が、架もまたどこぞの正義の味方を志す少年と同じように、頼まれると中々断れない性格なのである。
部屋に戻ると、ルイズはまだベッドで眠っていた。
ならばいつ手紙を書いたのかなど、やはり疑問は残るがそれでも架はルイズの頭を撫でながら囁いた。
「少し出かけてくるぞルイズ。お前も用事とやらをしっかりな。」
ここで架が魔術師として優秀であれば気付くことはできたであろう。
ルイズには催眠魔法がかかっていることに・・・。
「うふふふふ、上手くいったわ〜!」
自分の思い通りに事が進んで、キュルケは大満足であった。
彼女の立てた作戦はこうだ。
架とどうにかお出かけしたいが、ルイズがそれを認めるはずがない。また架自身も、自らルイズの元を離れることをしないだろう。
ならば『ルイズが架に指示をした状況』をつくればいいのだ。
ということで、寝ているルイズに催眠魔法をかけ、キュルケとともに行くよう手紙を書かせたのであった。因みに肝心な
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