30.どうにもならない事がある。どうにも出来ない事がある。でも、どうにかしないと。
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<サラボナ近郊の川>
ルドマンさんにリングを渡すと「次は『水のリング』だな。北の『滝の洞窟』にある。町の外の川に船を用意したから、自由に使ってくれたまえ」って、船貸してくれた!
船って言ってもクルーザーぐらいの中型タイプ。
でも、凄く立派な帆船で買えば高そう。
世の中の男の子(大昔男の子も含む)には分かると思うけど、船とか、電車とか、飛行機とか、そう言うの「自由に使っていい」って言われたらテンション上がるよね!
そんな訳で、船に一番乗りして「どっちが面舵か分からんけど、面舵いっぱ〜い!」って、舵を回したら(バキッ)って壊れた。
じゃぁ今度は!とばかりに帆を広げるロープを引っ張ったら(ボキッ)って折れた。
んで、修理に半日かかり、ルドマンさんに怒られ、マーリンに説教され、ピエールに「お前、船の上では何もするな!」って釘刺された。
そんな訳で、俺は甲板の上で静かにくつろいでいるプックルの腹を枕代わりに横になっている。
船の事はキャプテン(仮)ピエールと一等航海士(仮)マーリンに任せて…
(俺的に)優雅な船旅を満喫していると、行く手にでっけー水門が出現!
水門の至る所に看板が掛けてあり『水門の事は、山奥の村へご相談を』って書いてある。
「めんどくせーから、ぶっ壊しちゃおうぜ!」と言う意見を、多数決でボコボコにされ、俺・プックル・キャプテン(仮)ピエールの三人で山奥の村まで足を運ぶ事となった。
プックルに乗って約2時間。(プックル便利)
山奥の村、正式名称『温泉で超有名な山奥にある村』は名前の如く温泉の香りがする、風光明媚なステキな村だ。
村人に聞いた話では、「名前が長すぎたので山奥の村と呼ばれてる」と言う事だが、名前が長いと思った時点で『サンタローズ』とか『サラボナ』とか、イカニモな名前を考えれば良かったのにって思います。(ま、どうでもいいか!)
村の一番奥(山奥の村の奥って奥すぎ!)に、水門を管理しているお宅があるらしい。
とぼとぼと奥の奥まで歩いていると、突然プックルが走り出した!
プックルは絶対に人には危害を加えないけど、そんな事知らない人からすれば、大きいトラが襲ってきたとしか思えない!
俺とピエールが慌てて後を追いかける。
プックルは村の墓地へ入り込み、お墓にお祈りを捧げている女性へ近づいていた。
とても綺麗に整備されたお墓は、生前とても大切な人だった事を物語っている。
そのお墓に祈りを捧げている女性は、後ろ姿ながら美しさを醸し出していた。
とても話し掛けられる雰囲気ではなく、邪魔をしてはいけないので、立ち去ろうとプックルを呼んだ。
「プックル!ダメだよ、邪魔しちゃ!」
「え!プックル…」
その女性は立ち上がりプックルを見る。
普通の女性はプックルを見ると、悲鳴を上
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