30.どうにもならない事がある。どうにも出来ない事がある。でも、どうにかしないと。
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げて腰を抜かす。
しかし彼女はプックルを見ても、驚いてはいるが悲鳴を上げない。
俺は彼女を見て息が止まった!
彼女は美しかった。
美しい金髪。
美しい青の瞳。
俺が今まで出会ってきた女性の中で一番…いや、他の女性の追随を許さない程の美しいさだ!
そして彼女は俺を見てプックルを見た時以上の驚きをした。
「…貴方…リュカ?」
え!?
…俺の事を知っている!?
ま、まさか…もしかして…!?
「ビ、ビアンカ!?」
「やっぱり!リュカだ!リュカ!!」
やはり彼女はビアンカだった!
ビアンカは俺に駆け寄り抱き付いてきた。
あまりに不意打ちだった為、俺はビアンカに押し倒された。
ビアンカに押し倒されるのは2度目だ。以前はお尻で…
「ビアンカ!逢えて凄く嬉しいよ!最初、美人過ぎて分からなかったよ」
「ふふっ、ありがと。リュカもお世辞を言える様になったのね」
お世辞なもんか!
俺はビアンカを見つめながら彼女を抱き続ける。
俺の祈りが通じたのか、ビアンカはとても女性的に成長していた。
特にオッパイ。(フレアさんに勝るとも劣らず)
何時までも墓地でイチャついていた為、ピエールに「死者の前で何時まで抱き合っているつもりだ!」と怒られた。
二人とも服に付いた土を叩きながら、ビアンカの家(なんと、水門管理者宅)へ歩き出した。
「私ね、絶対リュカは生きているって分かっていたの!」
「ありがとう。僕はアルカパにビアンカがいないから絶望してたよ」
もうあの時のガッカリ感は最悪だった…
「大袈裟ねぇ」
「くすっ。アマンダさんもダンカンさんも元気にしてる?」
「…母さんは…」
ビアンカの表情が暗くなる。
俺は自分の愚かさ加減が嫌になった!
さっきビアンカは墓地で祈っていた。
それを考えれば、安易に聞ける質問ではない!
「ごめん!ビアンカ…その…」
「ちょっと、ヤダ!いいのよ、そんな顔しないで。知らなかったんだから…」
ビアンカは最高の笑顔で許してくれた。
正直ビアンカを押し倒しそうになったが、存在を忘れていたピエールが氷の様な視線で睨んでいるのに気付き、踏みとどまった。
「パパスおじさまは元気にしてるの?」
「…」
「…ヤダ!私こそごめんなさい…」
「いや、いいんだ。その事はダンカンさんと一緒に聞いて欲しいから…」
俺は笑顔でそう言ったが、きっと先程のビアンカの笑顔には遠く及ばないだろう…昔は出来たのになぁ…最高の笑顔…
ダンカンさんはベットで横になっていたが、俺の事を聞くと飛び起き盛大に歓迎してくれた。
俺の生存を心から喜んでくれて、涙が出てきてしまった。
ダンカンさんは俺の頭を抱き締めると「男がこんな事で泣くな!」と、さらに俺を泣かしやがった。
このおっさん、昔飴をやったの
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