暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1267話
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ている触手を次々に破壊していく。
 だがヤマダ自身が俺から逃げようとしているのか、それとも単純に機体の制御が出来ていないのか、ミロンガ改から離れるようにして移動していく。

「おい、ヤマダ! こっちに戻ってこい! それかナデシコに一旦戻れ! 出ないと死ぬぞ!」
『がっ、くそ! 俺がこんな場所で死ぬなんて事、絶対に……絶対にぃっ! なぁっ!』

 何かを言い掛けたヤマダだったが、まるでそのタイミングを待っていたかのように触手が上下左右全方位からエステバリスへと襲い掛かる。
 このままだと回避不可能、逃げる場所もない。ヤマダが死ぬ。
 ちっ、させるか。

「加速!」

 精神コマンドの加速を利用し、そのままテスラ・ドライブとエナジーウィングを全開にして、一気にヤマダの機体との距離を縮める。
 ただ、そこまでしても本当にギリギリのタイミングであり、とてもではないが手でエステバリスを拾い上げるといった真似も出来ない。
 となれば……

「しっかりと掴まって身体を固定しておけよ、ヤマダ!」

 その言葉と共に、Eフィールドを展開したままビームマシンガンで触手を破壊しつつ、ミロンガ改をエステバリスへとぶつける。
 それでもぶつかる直前にテスラ・ドライブによって極限まで速度を殺したので、ヤマダが受けた衝撃は予想していたものに比べれば遙かにマシだった筈だ。
 その代わり俺がミロンガ改の中で受けたGは、普通のパイロットなら肋骨へし折って血反吐を吐いていたくらい厳しいものだったが。
 俺が物理攻撃を無効化する混沌精霊だからこそ出来た荒技だ。
 ともあれEフィールドによって体当たりを食らわされたヤマダのエステバリスは、ぶつかる直前に俺がビームマシンガンによって破壊した触手の隙間を真っ直ぐに吹き飛んでいく。
 そして吹き飛んでいく先にあるのは、当然のようにナデシコ。
 あのままの速度で突っ込めば色々とやばいだろうが、減速する程度くらいはヤマダの今の機体でも出来るだろう。
 触手の方でも、いきなりのミロンガ改の動きには対応出来なかったのだろう。一瞬迷うように触手を揺らしていたが、次の瞬間にはエステバリスの代わりだとでも言いたげに、ミロンガ改へと向かって触手を叩きつけてくる。
 その触手を回避しつつビームサーベルで切断しながら、ふと疑問に思う。
 この触手はチューリップから伸びている代物だ。
 つまり、チューリップの一部に近い。
 だというのに、この状況で良くこっちの動きを理解出来ているな。
 勿論チューリップは無人機であり、そうなると動かしているのはAIの類の筈だ。
 その手の存在は、決められた事に対してはそれなりに反応が早いが、イレギュラーな出来事には対応出来ない。
 さっき一瞬にして目の前からヤマダのエステバリスが消
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