幻のIS小説のプロットの更なる続き。
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達でも容赦はしないと警告した。
その日の夜、真人はまた不思議な夢を見る。あの忌まわしい思い出しかないアパートの中、真人はまた見覚えのない少女と共にいた。少女は何故か傷ついたまま横たわっていた。その傷を見た真人は、傷の場所とミソラスの損傷個所が同じであることに気付く。「ミソラス………」。最初は忌々しいだけだったIS、そして眉唾物だったISの自我。真人はその非現実的な繋がりにこれまでにないリアリティを感じた。
自分が戦えば戦うほど、ミソラスが傷つく――真人にとって最も嫌なことは、自分の起こした行動で自分と関係のない人が傷つくことだった。だが、目を覚ました少女は「これが役目だら。生まれてずっとまもりつづけた役目だから」という。「間違ってる。俺のせいでテメェがボロボロになるのが役目だと?そんな役目があってたまるかよ!!」真人はミソラスにその意識の外を見て欲しくなった。そして今のミソラスの在り方を否定する答えを見つけてほしいと思い、彼女を背負ってアパートの外に出ようとする。
そんな二人を、「ミソラスによく似た誰か」が見ていた。
真人の夢は覚めた。
夢の内容は、あまり覚えていなかった。
第八章
学園が夏休みに迫ってきた頃……真人の異母兄妹である九宮梓沙が学園見学に訪れた。見学とはいっても、実質的には二学期から学園に入学することになるため、この日から彼女は学園の人間としてここに住むことになる。
そして、日本政府はイメージアップ戦略として真人と梓沙の二人に「仲のいい兄妹」を演じる――願わくばその通りになる事を望んでいた。しかし、少なくとも梓沙にはその気は全くない。今頃こちらが苦労させられて家族仲まで引き裂かれたことも知らず、女に囲われていい気になっている(であろうと推測される)真人を殴ってやると強く心に決めていた。
一度も真人に会ったこともない梓沙の勝手なイメージでは、真人は優男でへらへら笑っていて、マニュアル通りの台詞を吐いて真人間ぶるいい子ちゃん。施設でそうあることを強要された梓沙は、真人もそんな人間になっているに違いないと信じていた。
実際には外では真人とシャルのガチンコ殴り合い対決の所為で「男性操縦者の怒りっぽい方」という評価を受けていたのだが、政府はこの情報を含む彼の悪行が梓沙の「兄」へのイメージを悪化させるとして勝手に伏せていた。結果、梓沙は様々な方向で勘違いしたまま真人との対面に向かう。
その頃、真人は教室にいた。親友との再会や、夏休みでの多少の自由。それに臨海学校で他の専用機持ちと轡を並べたことで、多少なりとも雑談をする程度の関係を築けていた。未だに真人を敵視する人物は(特に癒子は今でものほほんへの仕打ちを根に持っている)いるが、やっと彼の周辺環境は改善らし
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