幻のIS小説のプロットの更なる続き。
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怒りに任せ、真人はアレーシャが交戦していた元凶のオータム駆るアラクネに猛攻を仕掛ける。「お前が……お前らはぁぁぁーーーッ!!」「『あいつ』のやり方はヌルいんだよ!!本当に手に入れたいんなら人質なりなんなり使ってとっとと言いなりにしちまえばよかったんだ!!なのにあいつも攫ったクソガキも『思うようにはいかない』ってよぉ!!」。
オータムは、以前に真人を攫いに来たあの偽真耶の手ぬるいやり方に反発して今回の拉致事件を起こしていた。彼女の計画では友達全員を攫うつもりだったが、攫われた達姫の真人への信頼が彼女には酷く癪に触ったらしい。余りにも身勝手な行動に堪忍袋が破裂した真人の中で「何か」が起こり、真人はISの限界を越えた超人的な機動でオータムを追い詰める。それはまるで人間の怒りと機械の非情さが入り混じったようで、暴力的で、人間として歪な戦い方だった。
しかし、その戦い方はISのエネルギーを激しく消費させ、戦闘中にIS展開が解除された真人はオータムに捕まる。ISが無ければ唯の青臭いガキ、そう思ったオータムは泣いて赦しを乞えと嗜虐的な笑みで叫んだ。それに対する真人の回答は――突入前に更識に受け取った拳銃によるオータムの顔面へのフルオート射撃だった。「お前がくたばったらしてやってもいいぞ、クソ女」。それは真人という人間が元来持っている、現実への絶対的な反発の意志。彼の友達が真人に見た魅力であり、オータムの怒りを最も誘うものだった。
そして次の瞬間、オータムはあの偽真耶に吹き飛ばされていた。「真ちゃんに手ぇ出したら君から先に処分するって……ねぇ、言わなかったっけ?」。それは真人の先ほどの怒りさえも上回る凄まじい威圧感を持って場を支配する。偽真耶は越権行為を行ったオータムを一瞬で黙らせ、更識たちの目の前でオータムの腹を殴りつけて吐血させ、気絶したオータムをゴミ袋でも引きずるように掴む。「御免ね、真ちゃん。同じような事はこれからさせないから……私が絶対にさせないから。それだけは、信じて」。「信じてもいいけど、聞かせてくれ。アンタは一体俺の……何なんだ」。「味方………かな。これからも、ずっと」。偽真耶が撤退していくのをアレーシャは追撃しようとするが、真人はそれを制した。真人はどうしてか自分でもわからないまま、彼女の事を信じていた。
第七章
達姫は更識の手で病院に通って精神的な傷を少しずつ治療することにした。達姫は、真人と関わったばかりにこんな目に遭ったにも拘らず、筆談で「自分の所為で真人を苦しませた」と逆に謝っていた。真人には彼女が何故そんな風に思うのか理解できない。何故なら、悪いのは自分だからだ。
真人がIS学園に行った後に彼女と友達になった子たちは、真人を疫病神のように蔑んだ。ホテルの戦闘では死者は辛うじて出なかったが、自
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