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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?時空を超えて今ふたたび〜Return of Rivals〜
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ーリアンだ。桃色の長髪を結うことなく流し、2つに割ったような花飾り付きのカチューシャを頭の左右に付けている。白のTシャツにサロペット、そして麦わら帽子、軍手という、何かしらの外作業に適した服装をしている。軍手やサロペットの膝の辺りには土汚れが付いているため、土に触れる作業をしていたのだろう。
「キリエ。私にこんな力仕事なんてさせて・・・って、あら? おはようございます、博士。3日ぶりですわね」
「おや? アイルも一緒だったのかい? おはよう、アイル。今日もまた見惚れてしまうほどの純白な美しさだね」
「まあ! お上手ですわね博士♪」
タイヤが2つ付いた手押し車を押してやって来たもう1人の少女が、グランツ博士からの褒め言葉に頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。少女の名はアイル・ザ・フィアブリンガー。
雪のように真っ白な長髪と肌。キリエと違って真っ白なブラウスとティアードスカート、そしてカプリーヌという帽子を被っており、どう見ても作業服ではない。そんな白だけの中で一番のインパクトを放っているのが炎色の瞳だ。
アイルは、新たにフローリアン家の家族となった新入り組の1人だ。新入りとは言ってもフローリアン家の一員となってからすでに7年近くが経っているが。
「キリエ、アイル。そろそろ朝ご飯にしますよ。花壇仕事は後にして、もう入って来てください」
アミティエが朝食の時間だとキリエとアイルに伝えると、「判りましたわ。すぐに行きます」アイルは園芸用こてや中身の無いビニールポットなどが積まれた手押し車を放置して駆け出した。
「ちょっ、アイル!? やーん! 片付けはジャンケンで決めたのに〜!」
キリエは放置された手押し車と、逃げ出したアイルに肩を落とした。そして「んもう。花の移植を手伝いたいって言ったのはアイルなのに〜・・・」キリエは渋々と片付けに移った。
「いやいや。朝から良いものが見れたよ!」
「毎朝ちゃんと研究室から出て頂ければ見れますよ?」
「あー、努力はしているんだけどね。やはり僕が生きているうちに少しでもこのエルトリアを生き返らせたい。そう思うと、どうしても自分のことが後回しになってしまうんだ」
「博士・・・」
博士は人間だ。その命には限りがある。彼の研究によって死蝕現象を食い止めることが出来始めている。少なからず腐敗した大地も徐々にだが元に戻りつつある。しかし、完全にエルトリアが元に戻るまで3ケタ近い年数が掛かる。当然、彼はその景色を見れないだろう。それゆえに、生きている間に少しでも元に戻ったエルトリアを見たいのだ。
「あはは。朝から不景気な話をしてしまったね。さ、ダイニングへ行こう」
「・・・はい」
さらに廊下を進んでT字の角へ差し掛かった時、「なんですかこれはぁぁぁぁぁ!
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