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101番目の舶ィ語
第八話。千夜一夜夢物語Bハグは嬉し涙と共に……
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そして、公園の中心、噴水がある位置まで理亜は一気に駆け抜ける。
広場の中心に向かって行く理亜を見て、俺は彼女の狙いを察した。
ヒステリアモードの俺なら、理亜と同じ目に遭ったらきっと同じことをしただろう。

「ふぅ……早くなんとかして。兄さんにご飯を作りませんとね」

理亜は握っていたストラップを額に当てるくらいに持ち上げると祈るように囁いた。

「だから、絶対に生き残ります。兄さん、勇気を下さいね」

ギュッと、ストラップをより強く握り締めると。

「さあ、来なさい、人攫いさん! 私は納得しなければ貴女に攫われてあげたりするつもりはありませんよ!」

凛とした声でそう告げた。
理亜が宣言した瞬間、地面いっぱいに白い手が生えてきた。
手の大きさ、長さは一緒で。それが理亜を求めるように波のように押し寄せてきた。

「なんとかなくそうなるんじゃないかと思っていましたが。いざ、本当にこの光景を見ると、気味が悪くて足が竦みそうになりますね」

誰かに語りかけるかのようにそう口にする理亜。

「もし私が帰って来なかったら、兄さんは泣いてしまうでしょう? だから、私______絶対に帰って、当たり前に生活しないといけないんです」

そう呟くと理亜はそのまま、自ら飛び込むように白い手の方に駆け寄っていく。
大量の手が理亜に迫るのを理亜はじっくりと見つめると。

「この手ですね!」

その中の一つに向けて手を伸ばし、がっしりその手首を握った。

「っ??」

「やや半透明な手が多い中、たまにはっきりと見える手があるのを逃げながら確認していました。貴女が、本体の手ですね!」

そのまま理亜はその手を引っ張り上げると。
地面ざまるで水溜りのようにゆらゆらと揺らいで、そこから______。

「う、うそっ?? どうして??」

赤いマントを纏ったスナオちゃんが飛び出し、驚いた顔で見つめていた。
スナオちゃんが現れると同時に、地面に生えていた手も消える。

「あてずっぽうです、スナオさん。まあ、この手の正体が貴女だった、というのは今知ってビックリしているところですが」

「リ、リア……」

愕然とした表情をして、理亜を見つめるスナオちゃん。
理亜はそんなスナオちゃんに告げる。

「申し訳ありませんが。私は攫われるわけにはいかないんです。兄さんにご飯を作ってあげないとらいけませんから」

理亜が握っていたスナオちゃんの手を離すと、スナオちゃんは腰を抜かしたのか、ペタンと地面に座り込んだ。







______何という洞察力だ。


ヒステリアモードの俺はスローモーションの世界で、理亜に襲いかかっていた手の中に、本物の手があるのを見ることは容易に出来
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