第六話。千夜一夜夢物語@告げられた予兆
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思うが、過去に妹でヒステリアモードになってしまった出来事を思い出してしまい、憂鬱な気持ちになる。あの時のかなめもYシャツを着てたよなー、裸で……って。バカ!
そんなことを考えてたら……ああ、畜生。また……ヒステリア性の血流が強まってしまった。
『妹みたいな存在とはいえ、血が繋がってない限り確か結婚も出来るよな?』なんてことを考えてしまうが。
よくよく考えてみたら、例えば血が繋がっていようと、ヒステリアモード時の俺ならば確実に口説くよな、と最早諦めの境地に達した。
「兄さんに相談して心配をかけたくありませんし。明日にでも学校で詳しく尋ねるとしましょうか。はふぅ」
理亜の呟きに俺の胸が小さく痛んだ。そっか、理亜も俺も、互いに想いあっていたからこそ相談出来なかったんだな。
そう思うと、やっぱりこのすれ違いが寂しく感じる。
「んー、それにしましても」
などと考えていたら理亜はそのまま部屋の隅にある姿見の前に立っていた。
俺はすれ違いうんぬんを考えていたせいで、目を閉じるタイミングを逃してしまい、Yシャツ一枚の理亜をバッチリ見てしまった。
Yシャツと裾から、綺麗な細い脚が伸びていて。その付け根に、淡いピンク色の薄い布地が見えてしまって。ドクンドクンと、興奮しているのが自分でもよく解る。
ああ、ダメだ。これはもう……抑えられない。
血流が滾っているのが解る。
止まらない。
止められない。
大切な妹分で興奮してしまっていることに果てしない罪悪感も感じてはいるが。
それよりも、まだ幼いと思っていた理亜がすっかり大人の女性になっていることにドキドキが止まらなくなっている。
「やっぱり兄さんは、音央さんみたいな体つきの方が好きなのでしょうか」
理亜は自分の胸に手を当てて、憂鬱そうに呟く。
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ??
そんなことはない!
理亜も充分素敵だよ??
兄さんは理亜くらいのスタイルも好きだし、アリアや一之江よりあるんだから大丈夫だ!
それに、音央だって中学時代はそうでもなかったんだから、これからだよ理亜??
罪悪感もあったせいで思いっきり叫びたくなったが、ここは理亜の夢の中。当然声が届くわけもなく。
「っと、こんな格好でいるのはアウトですね。兄さんにバッタリ覗かたりでもしようものなら、夕食に何かを仕込まなくてはなりませんし」
理亜がそう呟いたのをバッチリ聞いてしまう。
怖っ!
理亜のこういう時の報復はご飯攻めだったのか。
______だが、今の俺はその報復を甘んじて受けるレベルの罪悪感を感じている。
理亜よ。すまない。そして。
ご馳走様。
などとヒステリアモードの俺が心で拝んでいると、辺りの
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