第2章:埋もれし過去の産物
第33話「捜索」
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で来て私達の声が聞こえたのか、固まる彼。
それより、葵みたいに頭に響くような声と、気になる単語が...。
「(緋雪の偽物.....優輝の危惧してた事が起きたのかしら...?)」
ふと、そんな事を考えるが、今は置いておこう。
「...あなた達が誰かは分からないけど、あなた達は未来から来たのよね?確認するわ。今は新暦66年よ。」
「ろ、66年!?81年じゃなくて!?」
じゅ、15年後....ヴィヴィオ達より未来じゃない。
道理でヴィヴィオ達を知っているのにヴィヴィオ達は知らない訳ね。
「...一応、自己紹介してくれないかしら?ここにいる私達はあなた達より過去の人物なのだから。」
「わ、分かりました...。えっと、俺はトーマ・アヴェニール。」
『リリィ・シュトロゼックだよ。』
名前が分からずにずっと“彼”と呼ぶのも忍びないので、名前を聞いておく。
...さっきから聞こえる声は、葵と同じユニゾンデバイスなのかしら?
「トーマ...もしかしてあのトーマ!?」
「知っているのですか?」
ヴィヴィオはトーマとやらの名前を知っているみたいね。
「で、でも、私の知ってるトーマはもっとちっちゃいし...。」
「...それぞれ違う時間から来ているのなら、相違点なんてあるに決まってるわよ...。人間なら、成長とかもあるから余計に。」
....私は式姫以前に草の神だからもう体は成長しないけどね!
.......自分で言って悲しくなったわ....。
ち、小さいって訳じゃないわよ!?
「....とりあえず、葵。クロノに連絡入れておいて。私達以外にも未来から来た人がいたって。」
『りょーかい。すぐにでも通信するよー。』
とりあえず簡潔に説明はしておこうかしら?
「あなた達、さっき偽物とか言ってたわね?無事で済んでるところを見るに、それなりに強いか逃げ足は速いと判断するわ。」
「そ、そうだ、あの偽物は一体....?」
トーマも気になるのか、私達に尋ねるような顔をする。
「その偽物は“闇の欠片”と呼ばれるものよ。人の記憶から偽物が作りだされるから、色々と厄介よ。....例えば...。」
すぐに私は下へと矢を放つ。
「....あれみたいにね。」
「なにあれ!?虎?いや....えっと、何!?」
「鵺よ。」
確かに体は虎に見えるわね。
「鵺...ですか?」
「...あなた達は異世界の住人だから知らないのも無理ないわね。...鵺と言うのは昔、この日本に存在していた妖...あなた達でいう魔法生物の一種よ。」
これもまた、私か葵の記憶から....ね。
「
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