第2章:埋もれし過去の産物
第33話「捜索」
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聖王とやらの闇の欠片が突然謝罪の言葉を発した。
「ごめんなさい。貴女を、狂気の道から救う事ができませんでした....ごめんなさい...!」
「っ......!」
「...どういうことなの?」
誰かに謝るように呟く闇の欠片。
その言葉にアインハルトが少し動揺したのを、私は見逃さなかった。
「...聖王オリヴィエ...と言ったわね。貴女は今、夢を見ているようなものよ。さっさと現へと還りなさい。」
「えっ?椿お姉ちゃん!?あっ....。」
アインハルトの動揺からするに、あまり思い出したくない事でもあるのだろう。
だから私は容赦なく矢で闇の欠片の頭を撃ち抜いた。
「...容赦ないなぁ...相変わらず...。」
『あたしにもよく矢を射るからね。』
「あんたは射ぬいても死なないでしょうが...。」
しかも大抵の場合は偽物だし。
...というか相変わらずってなによヴィヴィオ!?
そ、そこまで容赦なくないわよ!....優輝とかには....多分...。
「....シュネー....。」
「....アインハルト。」
「っ、は、はいっ!?」
「...行くわよ。」
「....はい。」
....本当に、何があったのかしらね。
「...さっきから出てくるのは闇の欠片...しかも妖のばかりね。」
「あぅー...偶に気味悪いのが出てくるよー。」
まぁ、U-Dを見つけた所で私達では敵わないのだから別にいいのだけどね。
「....誰か見つけたわ。今まで見た事ない奴ね。」
「ふえー...相変わらず椿お姉ちゃんは目がいいなぁ...。」
弓を扱うのだから、遠くは見れるようになっておかないとね。
『あ、こっち来るよ!』
「っ....一応、警戒はしておいてね。」
ヴィヴィオとアインハルトにそう呼びかけておく。
...だって、私の見えている人間、明らかに見た目が禍々しいもの。
「....っ!やっぱり椿さん!ヴィヴィオとアインハルトも!」
「....へ?」
私達が誰か分かる距離になって、やってきた“彼”は開口一番にそう言った。
「.....誰?アインハルトさん、知り合い?」
「いえ...記憶にありません。」
「でもヴィヴィオとアインハルトを知っている...。...もしかして未来の住人かしら?」
少なくともそれは合ってるはず。
「えっ.....?」
『と、トーマ、やっぱり何かおかしいよ!』
「最初は緋雪さんそっくりの誰かで、次に俺たちの偽物...あーもう訳わかんねぇ!」
近くま
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